29

 タイ北部プレーの街にあるワット・プラ・ノーンというお寺でサボテンが植えられていたのだが、そのサボテンには文字がいくつか書かれていた。Love ○○とかいう類のヤツだ。そういえば最近日本では少なくなったが、昔は観光地にいけば、こういった落書きを見ることは多かった。どこの国にも道徳が低く心無い人というのはいるものだ。

 サボテンの白い文字の部分は、どうやら傷つけられたものらしい。それらがかさぶたのようになっていた。サボテンを切ったら白い樹液のようなものが出てくるが、どうやらそれが固まったもののように見えた。ただし人間とは違って、皮が再生されてかさぶたが落ちるということはないようだ。

 軽い気持ちでやった馬鹿な行為がこんなにも恥ずかしい形で残ってしまう。私の印象では、タイ人は上座部仏教ということもあって、『徳を積む』ことに対する意識が日本人と比較すると高いとは思える。それだけに残念なことだ。 
※タイ人のほうが良い人が多く、悪人が少ないというということではない。

【写真】2008年2月
【文章】2016年10月
にほんブログ村 旅行ブログへ