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 以前のシンガポールのモスクの記事料理の記事など、いくつか過去にも記載してきたが、シンガポール人は、中華系を中心にインド系やマレー系の人々が多くを占めている。

 また歴史的に見れば、シンガポールの繁栄の始まりは、大航海時代にヨーロッパ勢がやってきて、イギリス東インド会社の港が開かれたことに遡る。その後もイギリス統治が続き、西洋文化はシンガポールの基礎となっている。

 そんなシンガポールでは、色々な文化が混じりすぎて、これがシンガポール風だ、と言えるような街並みを定義するのは難しいと思えてしまう。

 敢えていうなら、おもちゃのようにカラフルな家々やお店、ピカピカの車、金融の一大中心地を象徴するような高層ビル、という光景が、私的にはシンガポールらしい風景かな、と思える。もちろん北部に行けばそれなりに自然もあったりするし、産業の誘致も進んでいて巨大な石油化学コンビナートがあったりもするので、こういった街並みがすべてではない。

 ちなみにシンガポールは本当にピカピカで綺麗な車が多かった。この理由を、シンガポールで一緒に仕事をした人に聞いてみた。彼らが言うには、シンガポールでは税金をすごい取られて、自動車が非常に高額なので、みんな大切にするのだということだった。

 シンガポールでは自動車社会の弊害、すなわち慢性渋滞や環境汚染の緩和のために、自動車の取得に超高額な税金をかけ、数を抑制している。そのため、普通乗用車でも最低800万円くらいはするのだと聞いた。

 私が一緒に仕事をした人たちは、結構多くの方が自動車を所有していたので、あまり気が付かなかったのだが、シンガポールにおいて自動車の所有率は20%を割っているのだと言うことを後に知った。

 高額だから、あるいはステータスシンボルだから大事にする、という考え方は違うのかもしれないが、車好きの私としては、愛着を持ちながら大切に乗っている人たちには、一種の共感のようなものを感じた。

【写真】2009年2月
【文章】2016年11月
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