日本では、大抵の居酒屋やレストランでは生ビールが売られている。しかし、台湾のレストラン等で生ビールを見る機会は少なかった。ほぼ皆無と言っていいくらいであった。
台湾ビールの工場で飲めるという情報を得て訪れたこともあるが、営業時間外なのか移転したのかわからなかったのか閉まっていたこともあった。
私が唯一台湾の生ビールを味わうことができたのは、桃園空港だけだ。思わず写真を撮ってしまった。この時、食事時は逃していたので、スナック菓子を肴に貴重な生ビールを頂いた。私は特に『ビールは生に限る』と思っているわけではないが、やはり生は生の美味しさがある。
我々日本人は当たり前のごとく生ビールを消費しているし、そもそも昨今売られているビールの大半が生ビールである(※注)。だが鮮度管理が重要な生ビールは、製法や技術、流通・販売のルート等が確立されていないと、一般に流通させるのは難しいらしい。世界で見れば日本はビール消費大国とは言えないが、アジアの中ではビール先進国と言えるのかも知れない。
※注:各国で「生ビール」あるいは「ドラフトビール」の定義は異なりますが、ここでは日本で俗に言う「加熱処理をしていないビール」のことを指していると思ってください。日本で売られているビールは一部銘柄を除いてすべて加熱処理はしておらず、居酒屋メニューで生と瓶と両方あっても、大抵は瓶ビールの中身も生ビールなわけです。
【写真】2008年12月
【文章】2016年12月