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 先日も記したが、旅に出た際には各地の動物園に足を運ぶことも結構ある。その土地にしかいない動物等に出会えるのも理由の一つだが、他にも動物園の構造や考え方にも興味深いことが多い。

 北京動物園に来てみて、まず面白かったのが、この正門。いわゆる入園ゲートなわけだが、良い意味で動物園らしからぬ風格が漂う構えだ。どういった由来があるのか、歴史を調べてみたくなった。

 北京動物園は中国で最大かつ最古、最も由緒ある動物園だそうだ。元々は清朝時代の皇族の園林『楽善園』があった場所で、1906年に農業試験場として、ドイツからの輸入動物等の各地から皇帝に献上された珍獣が集められ、『万勝園』とされたのが起源だそうである。その後整備や改名を経て、1955年に『北京動物園』として一般に開放され、現在に至るとのこと。

 なるほど、元々皇帝の庭園であったのなら、この風格も頷けるというものだ。

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 敷地内の建物もやはり動物園らしからぬ風格の建物が散見される。中華民国時代に建てられた建造物も多く残っているそうだ。

 ちょっと良い写真がなくて恐縮である。なにせこの写真も、なにやら挑戦的なポーズをとるパンダのシュールさと、建物の雰囲気のアンバランスが面白いと思って、何気なくパチリと撮ったものである。

 訪問した当時は上記の歴史は知らなかったからだ。再訪することがあれば、建物もゆっくり見て回りたいと思っている。

 由来などを知るということで、色々な違った観点で見ることができ、違った感動を得られる。それがまた新たな知識となって、また違った観点に至り、新たな経験を得られる。学校の詰め込み学習や成績の順位付けは苦痛であるが、純粋に知識や教養を得るということは、結局人生を豊かにしてくれるのではないかと思ったりするのだ。

【写真】2013年7月
【文章】2017年2月
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