1997-08-09-01

 1997年当時、デジカメは30万画素(最大640×480)程度の性能でも、非常に高額なものだった。まだ携帯電話の画面もカラー表示はおろか漢字も表示できなかった時代、当然ながらカメラなど付いていない。
so201
参考:当時使っていた携帯、ソニーSO201


 そんなわけで、今となっては知る人ぞ知る「写ルンです」と同じくらいのスペックのおもちゃみたいな銀塩カメラを持って旅をしている時のもので、残っている写真は非常に少ない。そのあたりの事情はこちらの記事でも書いた通りだ。


 これまでに韓国に降り立ったのは、この1997年に大韓航空を利用した際のソウルでのトランジット2回(往復だったので)だけだ。そしてその韓国の写真で残っているのは上の一枚のみ。残念ながら空港の建物の中なども全くフィルムには残っていなかった。

 この人誰?若き日の私、20代前半。
 髪の毛が妖怪アンテナみたいになっているのはわざとではない、念のため。


 さて、このとき初めて韓国の空港を利用したわけだが、当時都市伝説のように言われていたのが、「韓国は空港からしてキムチ臭い」ということだ。

 そういった都市伝説の類は、大抵が無知から来るもので、眉唾ものの話が多かったように思う。タイの動物園の象の話も然り、 室戸岬の中岡慎太郎と桂浜の坂本龍馬の視線の話も然り、である。

 ところが。現在ではどうかは知らないが、当時の私の印象では、確かに韓国の空港の建物に入ると、しばしば独特の臭いを感じた。人が発するものか、お店が発するものなのかはわからなかったが、確かにニンニクが効いていて、キムチ臭いとも言える臭いだ。そりゃあみんなが日常的に食べていて、空港内でもそこらじゅうで売っていたりしたので、所々で匂いがしても全く不思議ではない。ただ、私はかなり鼻が利く方だと思っているが、それでもかすかに感じた程度なので、普通の嗅覚だとほとんど感じないくらいだったのかも知れない。

 というわけで、少なくとも私的には「韓国の空港はキムチ臭い」という都市伝説は本当であった。ただしそれも20年前の話だ。今がどうなっているのかはわからないし、私以外の人がどう感じるのかもわからない。

【写真】1997年8月
【文章】2017年3月
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