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 こちらは2001年にアユタヤーに行った時に撮った写真。

 もう16年も前のことだ。市街の南の方向に自転車で行った時だったという記憶がかすかにあるが、場所をはっきりと覚えていない。写真には以前の記事のように、お店やランドマークのような場所を特定できるヒントは何も写っていない。

 それでもGoogleストリートビューは偉大だ。アユタヤー市街の南側、そして貨物列車が写っているので鉄道沿い、これをヒントに辿って行くと、どうやらそれらしい場所を探り当てることができた。




 建物や看板、街灯なども増えたりして、ストリートビューで辿る限りでは、私が昔自転車で走った時の記憶とは様相がかなり変わってしまっていた。

 だが、この場所の道のわきのちょっとまがっているような形状のガードレール、手前の四角のT字路の標識(現在ではハゲてなんの標識だかわからなくなっているようだ)、奥の白い建物の形、そのわきのアンテナの形状まで完璧に一致するので間違いないと思う。

 私はデジタルネイティブではない。音声や写真のデータを主にデジタルで扱う(保存・再生などを行う)ようになったのは、人生の半分をかなり過ぎてからだ。それでも初期の頃あるいはデジタル化されていなかったころの断片的なデータや記憶を元に情報を引き出してくることは、ある程度可能になっている。

 将来的に我々の記憶や情報のデジタル保管は、意識的で断片的なものから無意識的で連続的、つまりライフタイムメモリーみたいなものに変わっていくのだろう。現在においても監視カメラやドライブレコーダの映像などは、そういった無意識的で連続的なデータの一部だし、少し前にビッグデータなどともてはやされたのもそれらの情報処理を踏まえたものだと思っている。

 個人レベルでの無意識かつ連続的なデジタルデータが管理されて溢れるようになる頃、新たな高度情報化の波が訪れるのだろうと妄想したりする。それがどんな社会の変化を生むのかは、今の時点では想像もつかないし、私が生きて答えあわせをできるかもわからないけれど。

【写真】2001年11月
【文章】2017年5月
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