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 2017年河南省の省都・鄭州において開通している地下鉄は、鄭州市の中心部を横断する1号線、縦断する2号線、空港までを結ぶ9号線(城郊線)の3路線である。9号線は2号線の延伸のような感じで繋がっているので、実質2路線と言っても良い。ちなみに2号線は2016年夏、9号線は2017年初頭に開通したばかりだ。

 1号線と2号線は、ちょうど紫荊山駅で交差し、乗り換えることができる。実質2路線の現在の鄭州地下鉄にとっては唯一の乗換駅である。

 この駅に降り立った時、少しデジャヴのような感覚に捕らわれた。しかしデジャヴではなかった。良く似た光景を知っているのだ。


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 写真は以前の記事で紹介した台湾の高雄地下鉄の美麗島駅である。この美麗島駅も東西と南北に延びる二路線の交差地点にあり、唯一の乗換駅であった。(ただし高雄地下鉄では2015年以降に新しい路線が開通しており、現在では唯一の乗換駅ではない。)

 鄭州の紫荊山駅にはステンドグラスこそはないのだが、大きな地下円形建築にて南北と東西の路線の乗換駅を実現している点で共通している。私は建築にはあまり詳しくないし、設計図を見たこともないが、構造も似ているのではないかと思ったりする。

 地下の円形の駅というのは、あまり見ないような気がする。そもそも日本でも世界でも、円形建築は例を挙げるまでもなくたくさん見られるが、鉄道駅に限定した場合は地上建築でもそんなにあるようには思えない。確かJR内房線の袖ヶ浦駅が円形の駅舎を持っていたと思うが、私が思いつく限りではそれだけである。

 とはいえ、世界を散歩すれば、またどこかで円形の駅舎や地下駅にもお目にかかることがあるのだろうとは思う。世界は広くて狭い。

【写真】2017年10月
【文章】2017年11月

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