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 タイの県庁所在地クラスの町では、ラックムアンと呼ばれる柱が祀られているのを見かけることがある。都市の守護神が宿った柱として、住民たちの信仰の対象となっており、綺麗に祀られている。

 正式にはチャオポー・ラックムアンเจ้าพ่อหลักเมืองと言う。チャオポーは男神あるいは父神、ラックは色々な意味があるがここでは棒杭や柱のこと、ムアンは都市や街を意味している。

 最初のラックムアンは現王朝でもあるチャクリー朝の創始者ラーマ1世が、対岸のトンブリーから現在のバンコクに都を移した際、最初の建物に収めたのが始まりだそうだ。ラーマ1世とチャクリー朝の創生については過去の記事などで簡単に触れているので、ここでは割愛する。

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 このローイエット以外にもいくつかの街のラックムアンを見たことがあるが、大抵はサーンチャオと呼ばれる社に収められていることが多い。

 ただ、ラックムアンにしても社にしても、どうやらその大きさや形状あるいは様式は、各地で異なる。およそ統一感がないのが不思議でもある。

 各地様々なスタイルで地域の神様を祀るのは、日本の道祖神信仰にも似ている気がする。そういえばタイは基本的には仏教国なのであるが、いわゆるアニミズム、ピーと呼ばれる精霊への信仰も根付いている。日本で言うところの八百万神というか、神様仏様、お化け、霊、妖怪、などの人智の及ばない存在の総称みたいなイメージに近い。単なる感想に過ぎないが、もしかしたらラックムアンはピー信仰の一種なのかも知れないとも思ったりした。

【写真】2007年5月
【文章】2018年2月

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