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 京都駅の正面には京都タワーが聳えている。そのすぐ北側に昔は近鉄百貨店があり、学生時代にはしばしば訪れたものである。今はその建物はヨドバシカメラになっているのだが、年寄りの私はいまだに近鉄百貨店と言ってしまうことがある。

 そのヨドバシカメラの南側の一階に、ヱビスバーが入っている。京都駅にもほど近い場所で、外国人客も多く、いつでも結構にぎわっている印象だ。

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 値段は少々高めのように思うが、ビールはかなり美味しいし、食事はビールに合うものが多い。飲み会の前に一杯引っかけるのにもちょうど良い。東京で仕事をしていたときも、京都に来てからも、たまにふらりと寄ってしまう。

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 先日はヱビス初のホワイトビールということで『華みやび』というのを頼んでみた。

 かなりフルーティーな味わいで、香りは華やか。コクはヱビスらしく濃厚なのだが、柔らかい。欧州のホワイトビールと同じく、ビアが苦手な方でも美味しく頂けるのではないかと思う。口当たりが良すぎてグイグイ飲んでしまうと、お酒に弱い人はすぐに酔ってしまうので注意されたし。

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 こちらはこの京都のヱビスバー限定の『抹里(まつり)』というエビスビールに抹茶を混ぜたビアカクテル。たしか680円。

 最近流行っているのか、抹茶や緑茶のお菓子やアイスなどをよく見かけるが、実のところほとんど美味しいと思うことがない。抹茶や緑茶が嫌いなのではなく、むしろ大好きだ。しかしお茶の美味しさをきちんと生かせていないお茶味の製品が世の中に溢れすぎているように思える。

 そういう意味ではこのカクテルは茶の旨味がきちんと感じられるのは良い。また茶の苦みがビアの苦みと交わり、複雑な味を出しているのも魅力だと思う。もう少しお茶の甘味が活きるほうが、私的には好みだが、そうなると値段が一桁上がるかも知れない。とにかくなんだか他に類を見ない不思議な味ではある。だが結論を言うと、別にビアと抹茶を一緒にする必要はない気もする。

 以前にフランス人の友人を連れて行った時に、彼は気に入って飲んでいたが、私的にはやはり観光客向け商品であることは否めないと思う。考えてみれば、確かに京都はお茶の一大産地ではあるが、お茶は京都だけで飲まれているわけではない。本当にこの組み合わせが美味しいのなら、既に抹茶や緑茶のビアカクテルが全国で一般的に飲まれていても良さそうな気がする。

 とはいえ、別に不味いものでもない。京都にいらした際に、一度は不思議な独特の味を味わってみるのも悪くはないと思うし、ハマる人がいてもおかしいとは思わない。ただし苦みが苦手な人にはお勧めしない。

【写真】2018年6月
【文章】2018年7月
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