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 中国や台湾の旅行ガイドなどを見ていると、街の地図に『老街(ラオジェ)』と書かれているところが多くある。見どころとして挙がっているところも多い。

 老街は古い町並みが残っている地区・通りである。特に観光産業に力を入れている中国では、完全に観光地化されているところも多く、土産物屋が並び、観光客が押し寄せてきて、休日ともなれば繁華街のような賑わいがある老街も少なくない。

 台湾にもそういった大規模に賑わう老街もあるが、中国に比べると小さく静かな老街も多いように思う。それらは手つかずというわけではないのだが、繁華街ほどの賑わいではなく、小規模だが静かで、ノスタルジィに浸れる老街も多い。

 ただしそういった小規模な老街は、お店なども少なく、街並み保存の規格制限も比較的緩いようだ。少しノスタルジックな町並みという以上の観光的な見ごたえはない場合も多い。ゆっくり散歩する以外のことはできないので、小さく無名な老街を目的地にして巡るほどではないかも知れない。しかし行きたい場所の途中やついでに行ける場所にあれば、立ち寄ってみるのも悪くないと思う。

 考えてみれば、中国の都市でも、こういったノスタルジックな雰囲気の残る街並みは多いのだが、いちいち老街とは言ってないような気がする。これは想像だが、もしかしたら今後中国で近代化が隅々まで及んできた際には、各地の古い町並みなどで保存運動が起きて整備され、新しく老街と呼ばれるところが増えてくるのかも知れない。

【写真】2011年12月
【文章】2018年7月

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