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 イエローキャブと言えば、アメリカのタクシーの代名詞である。名前の通り黄色くて目立つ。そういえば東南アジアや中国でもタクシーはカラフルな目出つ色が多いように思う。

 それと比較すると日本のタクシーはあまり目立つ色が多いとは言えない。日本が左側通行であることから考えると、車文化はイギリスからの影響が強かったのだろうし、ロンドンのタクシーのようなシックな色合いが根付いたと考えれば不思議ではない。


 ところで、今ではどうかわからないが、私が子供の頃はアジア系、主に日本人の女性を指してイエローキャブと言われていたことがあった。いわゆる隠語(スラング)である。黄色人種の女性は手を挙げて声をかければ、あるいは少しお金を払えば、すぐに乗れる、というのだ。この『乗れる』の意味、大人の皆さんならご理解頂けていると思う。

 もちろんそれらはある程度の事実に基づくものではあるのだろう。しかし日本人がすべてそういうわけではないはずだ。ただ特定の狭い範囲で知っている外国人の印象が、その国の人の印象を左右することは仕方ないこともあるだろう。

 しかし、アメリカだけでなく海外ではどの国でも、日本人だからという理由でムカつく態度や扱いを受けることもある。ビジネスシーンでもある。しかし、私としては、人種や国籍でバカにされたり、チョロいと思われたりするのには我慢ならない。

 アメリカの街中で岡倉天心が現地の若者に「おまえは何ニーズだ?チャイニーズか?ジャパニーズか?それともジャワニーズか?」とからかわれた時に、流暢な英語で「私たちは日本人の紳士だ。おまえたちこそ何キーだ?ヤンキーか?ドンキーか?それともモンキーか?」と言い返したという逸話は有名だと思う。国籍や人種、性別などでバカにしたりする人間は古今東西問わずいるのだろうけれど、ナメられずに毅然と賢く跳ね返すことも大切なのだろう。

【写真】2008年8月
【文章】2018年9月

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