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 世界遺産となっているタイのスコータイ遺跡。綺麗な公園となっている古い城壁の中ばかりでなく、外にも広く広がっている。

 写真は城壁の南側にあったワットチェトゥポン(チェトゥポン寺院)の遺跡。草などは刈られているが、遺跡は吹き曝しのせいで、ずいぶん風化が進んでいる。城壁の外はこのような遺跡が非常に多い。

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 今となってはほとんど建屋は残っていない。一部の柱や土台を残すのみである。柱の太さから考えても、なかなか立派な寺院があったのだろうと思われる。

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 スコータイ様式の仏像は”柔らかい”印象で、私的にはアユタヤーよりも好きだ。柔和なほほえみ、緩やかな曲線などは、張り詰めた心も和らげてくれるような気がする。

 残念ながらこの寺院のご本尊らしき仏像はずいぶん風化が進んでおり、頭部はなく、胴体もずいぶんはげ落ちてしまっている。

 ただ、左右対称ではなく、片足をそっと斜めに添えるようなスタイルの立像は珍しいのではないかと思う。スコータイやその周辺ではたまに見かけるが、他の地域ではあまり見なかったように思う。ただし私は専門家でも研究家でもないので、勘違いや間違いかも知れないことは断っておく。

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 裏側にも別の立像があったのだが、普通に真っ直ぐ立っていた。こちらも頭部がなく、胴体部分も損傷がひどい。しかしこうなってしまっていても、ゆるやかな造形は見て取れる。


 城壁の外側、特に南側や西側はあまり訪れる人もおらず、のどかな雰囲気の遺跡が並ぶ。歩いていくのは困難だが、バイクや自転車をレンタルするなりして、ゆっくりと人の少ない遺跡巡りをするのも良いと思う。ただし人通りが少ないところというのは、強盗や暴漢などに注意が必要なのは世界共通である。

【写真】2006年8月
【文章】2018年9月

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