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 北海道をドライブしていた時の話だ。場所ははっきりとは覚えていないが、おそらく網走の周辺だったと思う。見事な緑の畑に目を奪われて、ちょっと車を止めてみた。近寄ってみて甜菜畑だとわかった。あまり馴染みがなかったので、遠目にはそれとわからなかったのだ。

 甜という字は甘いという意味で、甜菜は主に砂糖の原料となる。砂糖の原料と言えばサトウキビが一番に思いつくのだが、実は日本で作られている砂糖の原料は甜菜の方が圧倒的に多い。甘い果物や植物は太陽の日差しの強い南国に多いが、甜菜は寒さに強く、主に寒冷地で育てられてきた。

 日本では北海道で栽培や製糖が始まり、今でも北海道でしか栽培していないはずだ。豊かな緑の甜菜畑は北海道ではよく見かける、そして北海道ならではの風物であろう。もちろん北海道に住む人からすると、単なる見慣れた光景かも知れないが、道外の人にとっては珍しく写ったりもする。

【写真】2004年8月
【文章】2018年10月

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