2007-03-23_16.16.48

 日本ではそういった印象は薄いのかも知れないが、香港はいわゆる南国である。北回帰線と赤道の間に位置する亜熱帯だ。北回帰線とは最も北に来るときの赤道、すなわち夏至の日の赤道である。この辺りは以前の台湾の記事でも書いているのでご参照頂きたいが、香港はその過去記事の舞台である台湾の墾丁とほぼ同じ緯度にある。

 そんな香港の果物屋さんで、日本では見慣れない南国フルーツ、マンゴーやドリアン、グァバ、パパイヤ等が山積みになっていると、香港が南国であることを強く実感する。

 当たり前のことだが、やっぱり中国は南北にも広い。日本の北端の宗谷岬は哈爾浜(ハルビン)と同じくらいで、そこからさらに北に大きく、ロシアに食い込むように中国の領土は広がっている。昔、短い間であったが中国語を教えてくれた北方のご出身の方が仰るには、冬はしばしばマイナス40℃になることもある極寒の地なのだとか。

 そして南、中国のハワイと呼ばれる海南島は香港よりもさらに南に位置し、その南端はタイのチェンマイよりも南、ラオスのビエンチャンと同じくらいの緯度である。

 やはり日本と言う狭い国に留まっていては見えないもの、感じられないものはある。日本人であることを卑下するつもりもないし、劣等感を感じてもいない。ただ、風土や文化のスケールの大きさを知ることは、自身の思考や概念の幅を広げる気がする。上手く表現できないのがもどかしい。

【写真】2007年4月
【文章】2018年10月
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