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 この日フアヒンを発って、バンコクに向かう予定だった。バスで数時間程度だろうし、夜までに着けばよかったので、それほど急いではいない。

 しかし、バンコク行のバスかロットゥ(ミニバス)がどこから出るのか、よくわからなかった。『地球の歩き方』を見てもあやふやであるし、インターネット上も古い情報やあまり詳しくないであろう人々の情報などのゴミが多い。正直、昨今のネットの情報はゴミが溢れつつあり、それらのゴミがSEOなどで体裁だけ整えて検索上位を占めていることも多く、どんどん使いにくくなっているような気がする。

 閑話休題。宿泊したゲストハウスの女性に聞くと、不愛想にソイ51にあると答えてくれた。タイの街では大きな通りをタノン、そこから出る枝道をソイと言い、そのソイには番号が付く。宿はソイ57の辺りにあり、51までは結構距離があった。

 歩けない距離ではなかったので、初めは歩いていこうと思って宿を発ったのだが、さすがは南国の暑い時期である。朝のうちから結構な気温だった。ソイ55まで歩いたのだが、まだ半分も進んでいない時点で歩いていくのは諦め、メインストリートに出て乗り合いタクシーか何かを探すことにした。

 北方向に向かいたいので、そちらの車線側に行くためにメインストリートを渡った時だった。信号待ちで少し後ろに止まっていた車がピッピッとクラクションを鳴らす。上の写真のロットゥだった。私がキャリーバッグを転がしていたので、声をかけたかったのだろう。

 見てみると、タイ語しか書いていなかったが、車にはクルンテープ(=バンコク)と書いてある。これはもしかして渡りに船というやつかと思い、合図して止まってもらった。聞くと、やはりバンコクに行くのだという。もちろんその場所はバス停などではなかったが、ソイ51まで行く手間も待ち時間もなく、幸運にもその場で乗り込めた。

 もしタイ語が読めなかったら、止まってもらうのに躊躇するような場所とタイミングだったので、ラッキーだったと思う。タイは独自の文字で大変そうに思うが、基本的には80程度のアルファベットを覚えれば、意味はわからなくてもだいたいの音はわかるので、地名や店名、店のメニューなどが読めるようになる。特に英語表記がないような田舎に行くなら、読めるだけでも便利だとは思う。

【写真】2018年12月
【文章】2018年12月

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