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 少林寺と言えば禅の河南省の嵩山にある禅の発祥の地として名高い寺である。映画などでも有名な武術、少林拳の発祥としても名高い。しかし福建省にも福建少林寺、あるいは南少林寺と呼ばれる最大級の少林寺の分派があったらしい。

 実は福建少林寺(南少林寺)は武侠小説などで広がった幻の存在と扱われていたのだが、近年嵩山の蔵書に記述が見つかり、それを元に調査が進められた結果、福建省で大規模な遺跡が見つかっているという。ただし、まだ定かなものではなさそうなので、今後の研究次第というところだろう。

 そんな扱いの南少林寺ではあるが、泉州の街外れに南少林寺を名乗る寺院がある。もちろん昔から残っているものではなく新しく建てられたもの、というよりも私が訪問した際には、周辺部の多くは工事中で、南少林寺エリアがいまだ整備中といったところだった。中国の観光地整備の気合の入れ方は今の日本からは考え難いのだが、周辺の街並みまですべて作り変えてしまうくらいの規模感で行われているのをよく見かける。

 それはさておき、写真の建物は、その南少林寺の外れっぽい所にある演武堂。名前の通り、少林拳の演武を行う建物だろう。

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 残念ながら中に入ることはできなかったのだが、この建物の形には目を惹かれた。昨今の前衛的な建築ならともかく、東アジアの歴史的な建物や古い町並みでこのような円形の建物は珍しいのではないかと思う。有名なところでは、北京の天壇くらいしか思い当たらない。

【写真】2019年1月
【文章】2019年3月

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