福建省泉州にて。
中国に『福田五星』というメーカーがある。バイクベースの三輪車や電動の三輪/四輪自動車を作っている会社だ。
古い会社の古いモデルというわけではないはずだ。しかしオート三輪が街を闊歩していた時代を知る人ならば、懐かしさを感じるフォルムではないだろうか。もちろん福田五星はこのデザインの車輛だけではないが、他にもどことなく昭和の町を思い出させるようなデザインをしばしば見かけた。もしかしたら、若い世代には、逆に斬新に見えたりもするのだろうか。
日本では四輪の方が性能と価格とのバランスが良くなっていったため、三輪車は衰退した。しかし中国でも他のアジア圏でも、いろいろなタイプの三輪車が活躍しているのを見ると、なぜ日本がほぼ絶滅してしまったのか、不思議に感じたりもする。政策とか法規制とか、いわゆる国策が原因ではなかったのか、と思ったりもする。
【写真】2019年1月
【文章】2019年12月