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 中国の河南省は、その領域の大半が黄河の南岸に位置することから付けられており、省全体が広大な華北平原に収まっている。中国で最も歴史のある地域の一つで、省内には日本でもよく知られている洛陽・開封・商丘・安陽などの古都や少林寺(嵩山)などがある。

 その河南省の省都は鄭州市、人口規模は東京23区と同じ程度だが河南省では3位で、同省には1~2位に南陽市と周口市という1000万人都市がある。ちなみに河南省だけで人口は一億人近いので、この規模から考えれば省は一国の規模、大都市(地級市等)は日本で言うところの県の規模、に近い。

 鄭州は3500年前の商王朝時代に都があった古代文明発祥の地の一つである。3500年前といえば、日本では有史どころか神話時代よりも更に千年以上の昔である。そんな時代から歴史が続き、栄え続ける街というのも、考えてみればものすごいことなのだろう。

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 とはいえ、現代の鄭州の街といえば、やはり近代的で巨大な建物が並ぶ大都市だった。私が初めて訪問したのは2017年のことだったが、夕刻の公園や夜の屋台市などは人も多く、熱気と活気で溢れていた。

 うまく表現できないのだけれど、日本の大都市の活況とも古都の活況とも違った。鄭州は大都市なのに田舎臭いところがあったり、それでいて垢抜けたりもしている。人が密集しているかと思えば、そこからちょっと抜けたらガランとした大通りに出る。賑やかで人が溢れているエリアなのに、薄暗い通りや界隈も多い。光と影が交わるような不思議な感じだ。でも、人々は日本の人たちよりも明るく楽しそうに見えた。

 それらは、ちょうど経済成長による過渡期の真っ只中の光陰で、人々の明るさはひと昔前の高度成長期の日本人も持っていた漠然とした希望なのだろうかと思ったりもした。

【写真】2017年10月
【文章】2020年7月

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