最果志向 ~放浪家坂木さんの足跡~

この数十年の放浪履歴を元に思ったこと・感じたことなどを訪問者の目線で綴る『旅エッセイ』ブログ。たまに自作の音楽の紹介。

NakhonRatchasima ナコーンラーチャシーマー

【坂木より】
2016年6月2日開設。現状一日1~2記事の更新です。皆様と『最果(さいはて)志向』と『漂泊の思い』を共有できれば幸いです。たまに昔作った音楽も公開しています。

バスターミナルの脇の本頭公廟

DSC_2105

 以前から当ブログでは各地の本頭公廟を紹介している。本頭公とはインドシナ半島の華僑だけの土地の守り神様であるが、各地で祀られ方や様式も違うし、ご本尊の姿も異なっており、謎が多い。タグ「インドシナ半島の華僑オリジナル神・本頭公の廟を巡る」で各地の本頭公廟の写真などを紹介しているので、お暇があれば参考にされたい。

 さて、こちらはコラート(ナコーンラーチャシーマー)のバスターミナル。コラートにはバスターミナルが2つあったが、こちらは街中にあって、バンコク行き以外は近郊路線が発着するようだった。中~長距離路線が発着するターミナルは少し街中から北に外れた場所にあった。

 この近距離路線用のターミナル、近郊向けソンテウが発着する場所の一番隅に、中華風の廟が見えた。

DSC_2081

 こちらは別の時間に撮ったもの。明らかに場違いな感じにも見える。

DSC_2082

 近寄ってみると、本頭公の廟だった。

 ちなみに各地の本頭公廟を紹介してはいるが、特に調べたり探したりしているわけではなく、たまたま街をブラブラ散策していて見つけるだけだ。だからコラートの本頭公廟についても、ここだけしかないのか、それともここ以外にもあるのかはわからない。少なくともバンコクには少なくとも3つ以上の本頭公廟があることは知っているので、大きな都市であれば複数あってもおかしくない。

 意識的に探さなくても街をブラブラしているだけで発見できているということは、どこの本頭公廟も、ある程度街の中心部近くにあるということは共通点だとは思う。私的には、街のど真ん中ではなく、少し外れているが街外れまでは行かないところ、くらいの感覚だ。

DSC_2083

 こちらは入り口のところに「本頭公媽」と書いてあった通り、公と媽の二柱がご本尊のようだ。今まで訪れた中ではノンカーイの廟では本頭公媽と書いてあった。ただし訪問した時には廟が閉まっていて、ご本尊は確認できなかった。フアヒンでは本頭聖媽と書かれていたが、なぜかご本尊はこちらと同じく男女の神様二柱だった。

 まぁ考えてみれば、日本でも例えばお地蔵さん(地蔵菩薩)をはじめ、仏像や神像の姿形もまちまちであるし、お寺や神社の様式も様々だから、当然のことなのかも知れない。ただ、おそらくインドシナ半島の華僑だけの神様ということなので、仏教や道教の神仏に比べると比較的新しい信仰対象なのだろうとは思うが、それがどうやって広がり、どうやって地元で独自化していったのかは興味深い。なかなか調べるのは難しそうだが。

【写真】2023年8月
【文章】2023年8月



なぜか中華風のコラートのラックムアン

2005-08-17_19.42.47

 タイの大きな街には、ラックムアン(市の柱)と呼ばれる守り神がある。『タイの街のラックムアン』にタグ付けされている過去記事でも書いているので、詳細は省略させて頂く。

 タイは上座部仏教の国であるが、このラックムアン信仰は仏教とは関係がないはずだ。とはいえ、日本でも仏教と神道のほかに、道祖神や精霊信仰に類するもの、あるいは儒教やキリスト教など、多様に混じり合って宗教観や道徳観が形成されているのと同じように、タイでも土着の神様や精霊信仰、華僑の道教など、色々な信仰が混じり合っているようだ。

 写真はコラート(ナコーンラーチャシーマー)のラックムアン。旧市街のちょうど真ん中付近にある交差点の一角にある。ナイトバザールが開かれる通りのすぐ近くだ。知らなければただの小さな中華廟に見える。狛犬の代わりに象がいることを除けば、だが。

 タイのオリジナルの信仰の対象としては不思議な感じであるし、他の都市のラックムアンでこのような中華廟は見たことがない。ただし過去記事でも触れたが、チェンラーイのラックムアンは仏教寺院の境内にあって、すぐそばには中華廟があったりするので、似ているのかも知れない。

 今までたくさんのタイの都市を訪れてはいるが、特に目的をもってラックムアン巡りをしているわけではなかった。しかし、今まで出会ったラックムアンを思い返してみると、本当に多種多様である。今後もし機会があれば、ちょっと意識的にタイの色々な都市のラックムアンを訪れてみようかと思っている。

【写真】2005年8月
【文章】2019年5月

ピマーイの郊外

2005-08-18_17.11.52

 写真はタイのナコーンラーチャシーマ県のピマーイの街の郊外らしかった。というのも、実はこの写真の光景がどこなのか、なぜ撮ったのかも覚えていなかった。ただ、前の写真が以前の記事でも紹介した超巨大な菩提樹で有名なピマーイ郊外のサイ・ンガーム公園、その次の写真ではもうナコーンラーチャシーマ(コラート)の街に戻っていた。

 デジカメではあったがメモリも少なく、そんなにパシャパシャと写真を撮りまくる時代ではない。前後の写真とはかなりの時間が空いていたので、そこからは特定できない。ただしコラートはタイでも有数の大都市なので、いくら郊外っぽいとはいえ、いくぶん寂しい光景はおそらくピマーイの街ではないかと思ったのだ。

 そこでピマーイの街の郊外をGoogleストリートビューで探ってみた。行った記憶がある博物館やサイ・ンガーム公園の周辺から、写真のような中央分離帯がある大きな道路を探す。


 場所は間違いなくここだろうと思う。変わっている建物はあるが、いくつかの建物の形が同じであるし、遠くに見えるガソリンスタンドらしき看板も同じだ。

 予想していたのはサイ・ンガーム公園の近くだったのだが、ずいぶん離れていた。しかし、そういえばと思い出したことがある。往路は博物館の近くでたまたまやってきた三輪タクシーをつかまえて公園まで行った。しかし行ったのは良いが困ったのが帰りだ。タクシーなどが一台くらいは待機しているだろうと思っていたのだが、全くいなかった。地元の人がバイクで来ているばかりで、観光客は他には全くいない。しばらく待ってみたが、タクシーがやってくる気配は毛頭なかった。

 仕方なく往路で見た広い道まで出てタクシーかバスをつかまえることにして、来た道を徒歩で戻った。今ならGoogle Mapなどで細かい地図を確認して、別の道から街まで歩いて戻ることも可能だとわかるのだが、当時はそんな便利なものはない。見知らぬ土地で地図もなければ距離感もわからない。リスクを鑑みれば、とりあえず元来た道を戻るのは悪い選択肢ではない。

 この写真は、そうして広い道まで出て、タクシーやバスが来ないかなぁと探していた時に撮った記憶が微かによみがえってきた。

 昔は色々鮮明に覚えていたものだが、年をとると今となってはそういう時代が懐かしくもあり、もどかしく感じることもある。しかし人の記憶というのは、どういう仕組みなっているのか、不思議なものだ。

【写真】2005年8月
【文章】2018年9月

タイ田舎町の郊外の川岸の小屋

16

 一昔前、タイやラオスの田舎町の郊外などに行けば、こういった川岸に小屋を建てたり、河に浮かべた小さなを住処として、生活を営んでいる風景は頻繁に見られた。

 とはいえ、確か21世紀に入る頃、タイでは基本的にボートハウスは違法になったと記憶している。当時はまだ途上国という印象を強く残していたが、急速に発展する中でこういった風景も消えて行く。

 生活が貧しくなくなるのは良いことだ。豊かさの増加は、ある程度までは幸せを感じる度合と比例すると、どこかの統計でも見たことがある。確かに何もない生活は不自由なものだ。しかし、こういった写真を今更見返してみると、物質的な豊かさが溢れている生活も、何か不自由で幸せではないような気がした。

【写真】2005年8月
【文章】2018年2月

コラートの寺院の変わった形の建物

45

 ナコーンラーシャシーマ通称コラートは、東北部への玄関口となるタイでも有数の都市である。コラートの中心部の市街地は、大きく二つに分けられる。古くからの城壁やお堀の内側である旧市街と、その西に広がる新市街である。

 ワットパーヤップはその境目付近、旧市街の西北端付近にある寺院である。その敷地内に、写真のような不思議な形の建物がある。タイでも珍しい形だと思う。初めて前を通りかかった時から、何の建物だろうと気になったものだ。

 一見すると円形に見えるが、よく見ると正多角形のようだ。写真で面が5つ写っているということは、少なくとも十角形ということになる。距離と角度を変えれば六面見えそうな気もするので、十二角形かも知れない。

 お寺を訪れてみたが、この建物には入れず、説明書きも無かった。結局何の建物でどんな由来があるのかはわからないままだ。ご存じの方がいらっしゃったら、是非ご教授頂きたい。

【写真】2007年5月
【文章】2018年1月
  
プロフィール
管理人:坂木
ただ行けるところまで行ってみたい。何もなくても構わない。何もないことを見に行く。そんな性癖を勝手に最果(さいはて)志向と名付けた。
職業は会社員。休みのたびにあてもなくフラリ旅に出てしまう。



記事検索
カテゴリー
ブログコミュニティ
いろいろな旅行ブログ
にほんブログ村 旅行ブログへ

いろいろなタイ旅行のブログ
にほんブログ村 旅行ブログ タイ旅行へ

いろいろな台湾旅行のブログ
にほんブログ村 旅行ブログ 台湾旅行へ

いろいろな中国旅行のブログ
にほんブログ村 旅行ブログ 中国旅行(チャイナ)へ
メッセージ

名前
メール
本文
Thanks for your visit (UU counts)

    2016/6/2開設