最果志向 ~放浪家坂木さんの足跡~

この数十年の放浪履歴を元に思ったこと・感じたことなどを訪問者の目線で綴る『旅エッセイ』ブログ。たまに自作の音楽の紹介。

City シティ

【坂木より】
2016年6月2日開設。現状一日1~2記事の更新です。皆様と『最果(さいはて)志向』と『漂泊の思い』を共有できれば幸いです。たまに昔作った音楽も公開しています。

シンガポールの回る寿司チェーン『いちばん寿司』

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 いちばん寿司はシンガポールで見かけた寿司チェーン。いくつかの場所で見かけたので、それなりに店舗数があるのだろうと思う。

 どうやら日本人が経営者のようだが、日本で同名のチェーンは見かけない。競争が激化している国内ではなく、敢えて海外で勝負することを選んだのかも知れない。

 店はそれなりに繁盛していた。値段も日本よりは若干高いが、海外で寿司を食べる割にはかなり手頃なほうだ。

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 上の写真の店内の拡大。

 日本で良く見るような回る寿司と、見たところ遜色ない。衛生面を考えてか、カバーがあるあたりは、くら寿司を参考にしているのだろうか。ただしこのカバーはPETの薄いカバーが載っているだけなので、くら寿司のようなカラクリが施されているわけではない。

 日本と同じような江戸前の握り寿司も普通に流れてくるが、やはり日本と同等の味を期待してはいけない。日本の100円回転寿司の費用対効果は、激しい競争によって磨きあげられた企業努力の賜物である。

 しかしこのいちばん寿司には、日本にはないオリジナリティ溢れる寿司のメニューが結構たくさんあった。主に巻き寿司が多い。いわゆるカリフォルニアロールみたいなものだ。イマイチなものもあったが、大抵は結構斬新かつそれなりに美味しいものだった。日本で舌を肥えさせられている握り寿司を食べるよりも満足できたし、何よりも楽しいと思う。

 私は海外に行ったときに、日本食を食べたくなることは多くはない。ただこの時はとっても疲れていて、食事をとるために出かけたり、レストランを探して歩くのも億劫になって、帰りがけに手頃に食べられそうなこちらに立ち寄ったのだ。

 でも、たまには海外で日本食を食べるのも良いかも知れない。あまりオリジナルの和食に忠実ではなく、その国のオリジナリティ溢れる日本料理もまた刺激的な体験で面白い。もちろん怒りたくなるような嘆かわしい代物が出てくる時もあるけれど。

【写真】2011年11月
【文章】2017年12月

シンガポールの街の川沿いにある近代アート『平和の鳥』

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 シンガポールのラッフルズプレイスのUOBプラザ傍にあるブロンズ像。ぽっちゃり感が印象的な鳥の像だ。コロンビアの芸術家フェルナンド・ボテロの手によるものである。人や動物のふくよかすぎるほどに強調した曲線を表現する彼の典型的な作品だ。

 彼の故郷はコロンビアの首都ボゴダに続く第二の都市メデジンだそうだ。そこで1995年に爆弾テロがあり、23人が死んだ。その際、この鳥に良く似たボテロの作品も壊れたのだそうだ。ボテロは壊れた作品を愚かな行為を象徴するモニュメントとして残し、元の作品に似た鳥の像をいくつか作成し、平和の象徴とした。これはそのうちの一つということらしい。

 私的には近代アートの多くは理解できないものも多いが、未来に残すべき文化的な資産が故意の暴力によって破壊されるのは悲しく思う。それはモダンアートであろうが、古代の遺産であろうが、同じだ。

【写真】2011年11月
【文章】2017年7月


そういえばこのころはまだマリーナベイサンズはなかった

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 日本のメディアでも何度も紹介され、今ではシンガポールのシティリゾートの象徴のようにもなっているホテル、マリーナベイサンズ。ただ、このホテルは比較的新しく、2010年の開業だったと記憶している。

 写真はその開業より一年と少し前のもので、マーライオンのところで撮ったものであるが、ちょうど写真左奥の部分がマリーナベイサンズや周辺の複合リゾートにあたる。
※マーライオンについては、以前にも紹介した通りなので割愛

 ご覧の通り、クレーンがいくつも立ち並び、まだ建設中の様子が見て取れる。もう少し全景を写しておけばよかったと思うが、この当時マリーナベイサンズがこんなにも有名になろうとは思ってもみなかったし、そもそも何を建てているのかさえわかっていなかったと思う。

 今の光景をGoogleストリートビューで、だいたい同じ角度で見てみるとこんな感じ。

【写真】2009年2月
【文章】2017年7月

シンガポール川の景観と水を輸入に頼る国


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 シンガポールの市内を流れるシンガポール川。

 市内中心部付近の下流域の川沿いは洒落た都市型の遊歩道や公園などで綺麗に整備されており、あまり暑い日でなければ川沿いウォーキングをするのも良いし、遊覧船でリバークルージングを楽しむこともできる。

 またこの川沿いにあるロバートソン・キー、クラーク・キー、ボート・キーなどのエリアではオープンエアーのカフェやバー、レストランなどが並び、川はシンガポールの街に爽やかな彩りを与える風景の一部となっている。

 しかし、シンガポールに長く在住されている方のお話しでは、都市開発が進んだ頃には、この川は汚染で黒く濁り、ドブ川のごとく悪臭を放っていたという。

 ただし、シンガポールは独裁国家であるが故に、対策も迅速かつ強力に進められた。20世紀終わり頃には川に魚が戻り、人が泳げるまでに綺麗になったそうだ。

 シンガポール川の浄化は、シンガポールの国を挙げての水資源確保の施策の一環でもある。他にもダムや貯水池の整備、あるいは海水の淡水化や水のリサイクルにも力を入れている。これはシンガポールでは水が自給自足できておらず、将来的に水不足が深刻な問題となる可能性があるからだ。

 現在、シンガポールは水の大半を隣国マレーシアからの輸入に頼っている。しかしシンガポールは、その国の成り立ちからして当然なのかも知れないが、建国以来マレーシアとは微妙な関係が続いている。水は今のところ輸入できているが、マレーシアが破格の値上げを言い出したりしている等、将来的に安定供給が続く保証はない。複数国から購入するなど他にも策はあるようだが、まずは水の自給自足を目指した事業が国家的に進められているのである。

 現在の日本で普通に生活していれば考えられないようなことだが、世界は広くて、国や地域によっては色々な環境や状況、事情などがあるのだな、と思う。

【写真】2009年2月
【文章】2017年2月

シンガポールの三輪自転車タクシー

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 シンガポールでは東南アジアなどでよく見られる三輪自転車タクシーのイメージはあまりないが、マーライオンのあるマリーナベイ付近からラッフルズ上陸記念碑のあたりで、たまに三輪自転車タクシーを見かけた。

 ただし庶民の足としてではなく観光客用であると思われる。アジア諸国で見られるボロボロの三輪自転車ではなく、ピカピカで綺麗だった。シンガポールらしいとも思える。

 どこの国でも共通しているのが、この三輪自転車の運転手(漕ぎ手?)は若くても年を取っていても、皆ふくらはぎに綺麗に盛り上がった素晴らしい筋肉を持っていて、見惚れてしまうほどだ。

【写真】2009年2月
【文章】2016年11月
  
プロフィール
管理人:坂木
ただ行けるところまで行ってみたい。何もなくても構わない。何もないことを見に行く。そんな性癖を勝手に最果(さいはて)志向と名付けた。
職業は会社員。休みのたびにあてもなくフラリ旅に出てしまう。



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    2016/6/2開設