最果志向 ~放浪家坂木さんの足跡~

この数十年の放浪履歴を元に思ったこと・感じたことなどを訪問者の目線で綴る『旅エッセイ』ブログ。たまに自作の音楽の紹介。

雲南省

【坂木より】
2016年6月2日開設。現状一日1~2記事の更新です。皆様と『最果(さいはて)志向』と『漂泊の思い』を共有できれば幸いです。たまに昔作った音楽も公開しています。

普洱茶(プーアル茶)の茶餅

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 普洱茶は中国南西部の雲南省を代表するお茶である。日本でも美容に良いとのことで注目されて久しいので、ご存じの方も多いと思う。アレルギーにも良いとのことで、万年花粉症すなわちアレルギー性鼻炎の私も愛飲していた時期がある。効いていたのかどうかは定かでない。即効性のものではないし、飲んでいるときと飲んでいないときの比較が難しいからだ。

 細かな説明はあまりにも長くなりそうなので、今後機会があれば記すこととして、普洱茶は長期発酵・熟成させたお茶である。発酵すると色が真っ黒になるので、中国の六色の色分けによるお茶の分類では『黒茶』とされている。

 面白いのが、英語ではblack teaと言えば、日本や中国で言う紅茶のことである。black teaもまた発酵させて色が黒くなることから来ている。しかし中国では更に黒いお茶、普洱茶が黒茶であり、英語でいう所の黒茶(black tea)はまだ発酵具合が緩やかな『赤いお茶』なのだ。

 日本にはプーアルにしてもblack teaにしても『黒茶』という分類や概念はない。少なくとも紅茶という名は中国から来ているのだろうと思う。欧米から入ってきていたら、黒茶になって更にややこしいところだったのかもしれない。

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 このプーアル茶は大きく二つの製法がある。昨今では熟茶という高温多湿にして菌の力を借りる方法が多い。短い時間で大量に熟成することができるからで、日本のスーパーなどで置いている一般的な普洱茶はほぼこれだ。

 古来の製法は生茶と呼ばれる。お茶を天日干しにして茶葉に残っている酵素を活性化させた上で、長時間発酵させるのだとか。私も聞いただけなので本当にそんな作用があるのかはわからないが、ともかく天日干しにするのは絶対条件らしい。

 なんだか動物の糞みたいにも見えるが、茶葉を固めてあるもので、茶餅と呼ばれる。生茶はたいていこの茶餅で売られており、飲むときは少しずつ削ったり崩したりする。

 生茶は作るのに時間もかかるし、年代の古い、いわゆるビンテージものは、かなり高額で取引される。私も数年前に中国で買ったそれなりの年代物の普洱茶の茶餅が一つあるのだが、もったいなくてなかなか飲めない。長期保存しても、品質は落ちないどころか上がるのだから良いのだけれど。

【写真】2012年8月
【文章】2018年2月

中国の観光地の貸衣装屋さん

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 最近、京都の街を歩いていると、ピラピラの明らかに安っぽい着物を着て歩いている観光客を見ることが多くなった。観光地付近では着物をレンタルしているお店がたくさんある。失礼な表現をしてしまって恐縮だが、馬鹿にしているわけではなく、例え簡易であっても『文化に触れる』サービスの需給があるのは、お互い良いことだと思う。

 京都の街を歩いている着物姿の観光客の多くは中国語を話していた。ただ来日する外国人の割合は中国人が圧倒的に多く、台湾・香港も含めると半分以上を占めているはずなので、彼らの利用する割合が高いのかどうかはわからない。

 ただ、以前から中華圏の観光地や繁華街ではこのようなレンタル衣装屋さんをしばしば見かけたものだ。本格的な写真を撮ってくれるちょっとお高いところもあれば、遊園地のアトラクションの延長のようなところもある。とりあえず今回の記事の写真は後者のものだ。

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 日本に比べるとかなり安い。当時のレートは1元=14円程度だったと思う。

 快像はスピード写真のことで、ポラノイドかデジカメで撮ってすぐにプリントしてくれるのだろう。しかし大きいサイズの写真だと、衣装よりも写真代のほうが何倍も高いだなんて。

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 こんな感じのセットも使って、タイムスリップしたかのような写真を撮ってくれたりする。体験型のアクティビティというかアトラクションの一種だと思えば高くもないし、楽しめるのではないかと思う。

 ただ私は…潔癖症というわけではないが、他人が着て洗濯もしていない(かもしれない)服を着るのは少しばかり抵抗があり、それをお金を払ってまでは…という想いが立ってしまって、未だ試してみたことはないのだが…。

【写真】2012年8月
【文章】2017年5月

中国の鍾乳洞はカラフル

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 写真は雲南省の大理近郊の鍾乳洞で撮ったものだが、ここに留まらず、中国の鍾乳洞の照明はだいたいこんな感じでカラフルだ。もう少し良いカメラなら綺麗に撮れたと思うが、安物カメラであまり綺麗な写真がないのは勘弁頂きたい。

 夜のネオンや看板の派手さなんかを見ても、やはり日本とはセンスの違いを感じる。赤や金色が目立つ看板にしても、この鍾乳洞の照明にしても、日本人の感覚からするとけばけばしいのかも知れない。しかし慣れてくると、これはこれで色彩豊かで幻想的に思えてくるのが不思議だ。一種のサイケデリックな幻覚に似たものかも知れないが。

 これまでにもいくつか紹介してきたが、国内外で超自然的な自然の風景、自然なのに不自然に見える風景には結構出会ってきた。そしてこの鍾乳洞のような自然の中に不自然を埋め込んだ風景、また日本庭園を含む世界中の庭園にみられる不自然の中に自然を取り込んだ風景、というのもたくさんある。自然との付き合い方や考え方も、地域や時代によって違っていて、なかなか興味深い。

【写真】2012年8月
【文章】2017年5月 

象形文字+絵=???

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 過去の記事でも紹介しているが、雲南省の麗江周辺は、今日において世界で唯一使用されている象形文字、トンパ文字が見られる地域である。

過去の参考記事:

 麗江の郊外に、束河古鎮という古い町並みが保存されている地区がある。観光地化されてしまってはいるが、古い町並みの雰囲気を味わうことはできる。

 そんな束河古鎮で見つけた面白い表示。

 いくつかのトンパ文字と絵が合わさって、全体で一つのデザインのような感じだ。もしかしたら昔の看板などはこのような感じだったのか、それとも現代風のアレンジなのかはわからないが、いずれにしてもこの組み合わせは面白い。

 日本人が普段目にしている文字は、欧米に比べれば複雑な凝ったデザインにも思えるのだが、この絵画的な象形文字に比べると、ずいぶん簡素な記号の組み合わせみたいに見えてくるから不思議だ。

【写真】2012年8月
【文章】2017年3月

そういえば中国の観光地って入口に大きな門やらがある気がする

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 写真は世界遺産の街、麗江の古い町並みの入口付近。

 参考:麗江の古い町並みの過去記事
 そういえば中国の観光地化している街並みの入口などには、こういった大きな門やら壁画やらがあるような気がする。そして人々が途切れることがないくらいに入れ代わり立ち代わり写真を撮りまくる。

 良く考えてみると、写真を撮るべき価値があるのは中の古い町並みなどで、このような後から作られたモニュメントには特に文化的価値はないのだけれど、やっぱりこういうところが写真スポットになるのは、後から見た時にどこで撮ったものかわかりやすいからかも知れない。

 それが他人に見られることを想定してのためなのか、それとも昔の銀塩カメラの時代にいつどこの写真かわからなくなるので、フィルム順の目印として撮った習慣が残っているのかはわからない。

 余談ではあるが、麗江に行ったときはデジカメ(一眼ではなく、当時の普通のコンパクトデジカメ)の調子が悪くて、露光(?)の調整がおかしくなって全体的に真っ白になってしまったり、データが破損して読めなくなってしまってものもある。うぅS○NYめ!これもかなり真っ白になってしまったのだが、色合いを調整したらまだまともに見えるうちの一枚で、構図はちょっと麗江の紹介パンフっぽくて自分で笑えてしまった。

【写真】2012年8月
【文章】2017年2月
  
プロフィール
管理人:坂木
ただ行けるところまで行ってみたい。何もなくても構わない。何もないことを見に行く。そんな性癖を勝手に最果(さいはて)志向と名付けた。
職業は会社員。休みのたびにあてもなくフラリ旅に出てしまう。



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