最果志向 ~放浪家坂木さんの足跡~

この数十年の放浪履歴を元に思ったこと・感じたことなどを訪問者の目線で綴る『旅エッセイ』ブログ。たまに自作の音楽の紹介。

北京

【坂木より】
2016年6月2日開設。現状一日1~2記事の更新です。皆様と『最果(さいはて)志向』と『漂泊の思い』を共有できれば幸いです。たまに昔作った音楽も公開しています。

北京の赤提灯の簋街とザリガニ料理

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 北京でも有名な飲食店の並ぶストリート、簋街。鬼街とも呼ばれるのは、簋と鬼の読みが共通してguiであるからだ。

 夕方以降になると、頭上にズラリとならぶ赤提灯と電飾看板の赤文字で、街は真っ赤な活力にあふれてかえっていた。

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 並んでいる飲食店は、そんなに高級料理店ではなく、どちらかというと庶民的なレストランばかりだったと思う。

 多くの看板には『小龙虾』の文字が多く書かれていた。おそらく鬼街の名物なのだろう。店の中を覗いてみれば、山盛りの真っ赤な小龙虾を貪るように平らげて、こんどは殻の山が山盛りになっていくのをそこらじゅうで見かけた。いつ頃からなのか、今もそうなのかは知らないが、専用のビニール手袋をして手で剥きながら食べるのが、共通のスタイルだ。

 小龙虾(小龍蝦)はいわゆるザリガニのことである。日本では固有種ニホンザリガニの他に、アメリカからウシガエルの食用として持ち込まれ、逃げ出して繁殖してしまったアメリカザリガニも多数生息しているが、泥水などに住むイメージのせいか、今日において一般的に食べられてはいない。しかし、中国やアメリカの一部では好んでよく食べられる食材であるし、フレンチにも使われると聞いたことがある。

 私は以前食べたことがあるが、特に美味しいとも不味いとも思わなかった。普通にエビのような味がするし、風味はなかなか良い。日本で一般的な食材に例えるならシャコかイセエビが近いかも知れない。私的には好んで食べるほどではないが、前に出されたら美味しく頂ける、といったところだ。

 ただ、食べたのもずいぶん昔、たぶんデジカメを持っていなかったころの話だ。当時は食べ物の写真などほとんど撮らなかったはずなので、写真も残っていないと思う。

【写真】2013年7月
【文章】2019年7月

孫悟空のモデルと言われることもあるサル

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 中国が生息地である金丝猴(キンシコウ)は、オナガザルの仲間である。キンシコウは元々の中国に於ける呼称で、日本でもそう呼ばれることが多いが、正式な和名はゴールデンモンキーである。もちろん金丝猴にしてもゴールデンモンキーにしても、その毛色から付いていることは容易にわかる。

 確か西遊記では、孫悟空の容姿は白い毛並に金色の眼と記述されていたと思うが、薄い毛色と金色繋がりで連想されるのか、孫悟空のモデルと言われることもある。実際はどうなのかはわからない。

 孫悟空のモデルと言えば、インド神話のハヌマーンがそうだと言われることもあるようだ。ハヌマーンはインド神話ではヴァナラと呼ばれる猿族で、風神ヴァーユの化身とされる。風に乗って空を飛ぶところが、筋斗雲に乗って空を駆けるのと通じるのかも知れないが、それ以外のハヌマーンの特徴が反映されているようには思えないので、モデルというのは難しいのではないかと思う。

 今となってはわからないことではあるが、いろいろ妄想してみるのも悪くない。

【写真】2013年7月
【文章】2017年8月



北京の街のイメージ

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  昔の北京の街と言えば、天安門広場に人民服の自転車集団が一斉にやってくるようなイメージを勝手に抱いていた。

 今の北京では、人民服を着た自転車の集団は、その影もない。幅の広い道に多くの車やバイクが行き交う。高級車も多くみられるのは、以前の記事でも触れた通りだ。

 そんな現代の北京で強烈だったのは、街並みでも交通でもなく、なかなか晴れないスモッグだった。天気予報が晴れと出ていても、いつも曇りみたいだ。そのあたりの話は過去記事でも触れたことがあるので、こちらでは割愛する。ただ私の北京の一番強いイメージは天安門広場でも紫禁城でもなく、残念ながらスモッグの街という印象なのだ。

 ただしこんな事情もまた数年後には変わっているかも知れないし、変わっていって欲しいとも思う。なにせ日本よりも凄まじいスピードで社会が変化しているのだから。

【写真】2013年7月
【文章】2018年6月

中国における鶴

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 中国に於いては古来より、鶴は仙界に住むと言われている。古い絵画では、仙人が乗って飛んでいる姿も描かれている。中国でお寺や建物、あるいはお店の名前などで仙鶴という言葉が使われているのを見かけることもある。ちなみにここで言う鶴は丹頂鶴のことを指している。

 鶴は細長い足に大きな白い翼という特徴的で優雅な姿をしていることに加え、やはり長寿であることもそういった神秘性のようなものを生み出しているのかも知れない。鶴は千年、などと言われるが、丹頂鶴の寿命は平均三十年程度、長生きする個体は五十年以上生きるそうだ。平均寿命の短かった古代の人々からすれば、人間よりも長生きする鶴はさぞかし神秘的な存在であったのだろうと思う。

 ちなみにこの丹頂鶴の学名はGrus japonensisと言う。直訳すると日本鶴である。確かに日本に於いても、鶴は折り紙や昔話、お札の図案と身近にある。日本を象徴する鳥と言っても良い。だが中国でも昔から大事に扱われており、写真の通り北京の紫禁城でも見かけた。

 中国で丹頂鶴を国鳥にしようという動きもあったが、この日本鶴という学名ゆえに反対意見が噴出し、頓挫したと耳にしたことがある。ちなみに次点の国鳥候補はトキで、これも学名はニッポニア・ニッポンなので同理由でボツだ。今はどうなっているのかは知らない。中国でも日本でも共通して身近な存在の鳥の学名に日本ばかり付けられていると、私のせいではないがちょっと申し訳ない気もする。本来なら中国は鳳凰を国鳥にしたいところなのだろうけれど、残念ながら架空の生き物である。

【写真】2013年7月
【文章】2018年4月

北京動物園を縦断する道路に驚いた

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 旅先ではしばしば動物園や水族館などを訪れる。その地の変わった動物に出会えるのも楽しいが、園全体の配置や運営の方針あるいは考え方が異なるところもたくさんあり、興味深い。

 北京の動物園は、都会の中にあるにも関わらず、かなり広大な敷地を持っている。そして驚いたのが、この園の中を高架道路が縦断していたことだ。もちろんというか、園内に出入り口はなく、ただ通り過ぎるだけだ。

 一応騒音や排気ガスを考慮してのことだと思うが、園内の上を走る部分の道路はすっぽりと壁に覆われている。道を車で走る機会はなかったが、おそらくトンネルのような感じだろう。余計な費用をかけてまで、なぜこんなところに道路を通さなければならなかったのかはわからないが、何かしら事情なりがあったのだろうと思う。

 世界的にこういった動物園があるのかどうかは知らないが、私が行ったことのある範囲では覚えがない。ただし、以前にアメリカのニューヨークで、高速道路の事故によって動物園に車が落下した、というニュースを見た覚えがあるので、世界的には動物園の上を道路が通っているのも珍しいことではないのかも知れない。

【写真】2013年7月
【文章】2018年2月
  
プロフィール
管理人:坂木
ただ行けるところまで行ってみたい。何もなくても構わない。何もないことを見に行く。そんな性癖を勝手に最果(さいはて)志向と名付けた。
職業は会社員。休みのたびにあてもなくフラリ旅に出てしまう。



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    2016/6/2開設