最果志向 ~放浪家坂木さんの足跡~

この数十年の放浪履歴を元に思ったこと・感じたことなどを訪問者の目線で綴る『旅エッセイ』ブログ。たまに自作の音楽の紹介。

京都 Kyoto

【坂木より】
2016年6月2日開設。現状一日1~2記事の更新です。皆様と『最果(さいはて)志向』と『漂泊の思い』を共有できれば幸いです。たまに昔作った音楽も公開しています。

京都市立病院の外壁に描かれた謎の宝の地図

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 国道9号線は京都市内を始点とし、中国地方の山陰側を経由して山口県まで結ぶ幹線道路である。京都の始点は、国道1号線との分岐点である堀川五条の交差点だ。

 その国道9号線を堀川五条から西、すなわち山陰方面に進むと、御前通(おんまえどおり)を越え、西大路通の手前で右側に見えるのが、京都市立病院である。

 写真は五条御前の交差点で、左側から奥に繋がる道は国道9号線の五条通、手前を横切っている道は御前通。

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 さて、上の写真の五条御前の交差点を右、すなわち御前通を北上すると、左側にいくつかの病院の建屋が見える。その中に、この写真の3階建の建物がある。

 そして、この建屋の3階の外壁には、緑の線で何か模様が描かれている。幾何学的というにはあまりに規則性や作為性がないように見える。所々×印も描かれており、まるで児童向けの冒険譚に出てくる宝の地図のようだ。

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 謎の宝の地図が描かれているのは、この建屋の3階の外壁だけのようだ。他の建屋を入念に調べてまわったわけではないが、サッと見たところでは周囲の建物にもそれらしき絵図は描かれていなかった。

 なにか配管のようなものを示しているのか、とも思ったが、それなら他の階や別の建屋に描かれていてもおかしくはない。芸術的な趣向にしては地味だし、何らかの意図があるように感じてしまうのだが、線や×が何を意味するのか、さっぱりわからない。

 何の用事もない健康体の私が、(しかも病院が大変なこのご時世に、)この謎の答えだけを求めて、訪問や電話で問い合わせをするのも気が引ける。かといって、通るたびに気になって仕方がないこの謎の図、どなたか目的や意味をご存知の方はいらっしゃらないだろうか。

【写真】2021年3月
【文章】2021年4月

一つ前の駅で降りて歩いてみる

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 朝、少し早めに出て
いつもより一つ手前の駅で降りて
歩いてみる。

こんなに身近にも非日常はある
小さな旅だ


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非合理的で無為なことだと
笑う人もいるかも知れない

だが
非合理で無為なことにこそ
『楽しい』があるのだと私は思う

世の多くが理解を示す趣味や道楽でさえ
興味のない人にとっては非合理で無為なことなのだ


【写真】2021年1月 (京都市)
【文章】2021年1月

出雲大社の京都分院

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 国内にはいくつか島根県の出雲大社の分院が点在している。京都にある分院は、旧丹波国の中心都市・亀岡の郊外にある。

 同じ亀岡市内には旧丹波国の一之宮だった『出雲大神宮』があるが、これとは別物であり、基本的には所縁もない。

 また出雲大社の分院といっても、正確には宗教法人・神社本庁に属している『出雲大社』の分院ではなく、その境内に本部を置く『出雲大社教(いずもおおやしろきょう)』の分院である。すなわち法的には神道系新興宗教の扱いである。

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 明治初期にできた出雲大社教がこの地に京都分院を造ったのは平成5年とのこと。郊外の高速道路の脇の細い細い道沿いにある。京都人でも出雲大社の分院がここにあることを知る人は少ないと思う。

 境内はそれほど広くはない。おみくじやお札などの受付もあったが、ブザーを押すと奥から出てこられる仕組みになっていた。神事なども開催されていない時だったので、私以外は誰一人おらずひっそりとしていた。

 本殿は出雲大社を模して造形されているようだ。

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 もちろん祭神は、出雲大社から分霊されている大国主神である。大黒様としても知られている。

 本殿脇の像の柔和な笑顔が心温まる。

【写真】2020年5月
【文章】2020年5月 

山歩きと台風の爪痕と春の花

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 COVID-19のせいで、人が居るところに出かける気にはなれませんが、人がいない山の散策なら問題ないでしょう、というわけで、近くの山(京都の西山)へ山歩きに出かけてみました。

 平日の昼間には人に会うこともあまりないのですが、今日は少し広い主要山道ではたまにハイカーの姿を見かけました。やはり同じことを考える人はいるようです。ただし、距離を保ってすれ違うくらいでは感染しませんし、私がよく歩いているような枝道では全く人に会わないことは変わりありませんでした。

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 実は近くの山で深山に入るのは約1年半ぶりです。というのも、2018年の強烈な台風で京都も甚大な被害を受けたからです。我が家の近所でも、いまだ屋根にビニールシートが被せてある家があります。

 山では多くの山道が倒木や土砂崩れで塞がれ、素人が立ち入るには危険な場所となってしまっていたので、深山まで入らず、里山を散策する程度にしていたのです。

 今では主要な山道は整備されたようですが、あまりハイカーには知られていないような枝道ともなると、まだその爪痕ははっきりと残っています。

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 それらの枝道はますます人の足も遠のき、踏み固められた道が薄れていきます。そのせいで草木に埋もれてしまっているところもありました。

 草木・倒木や土砂などに覆われて阻まれ、以前は闊歩していたはずの見知った枝道も様変わりしており、迷ってしまいます。道が無くなったり塞がれていたりして、何度も崖を登り降りしたり、引き返したりと、かなり手間取りました。

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 こうやってみると、いつも変わらない景色に見えるのですけれどね。

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 山中では、ヤマザクラが終わりを迎えていましたが、ミツバツツジが綺麗に咲いているところが多くあります。この山で咲いているものの多くはコバノミツバツツジ(小葉の三葉躑躅)という種類だったと思います。

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 庭園の整えられた花はもちろん綺麗ですが、山野に咲く花を愛でるのもまた良いものです。

 他の花もいろいろ見ましたが、すべてを写真には撮っていません。とりあえず撮ったものだけを備忘録として…。

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 カキドオシ。漢字では垣通しで、文字通り垣根を突き抜けてくるほど勢いよく伸びるのだそうです。私が見たのは小さいものでしたけれど。

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 ハナニラ。文字通りニラとかネギに似た匂いがあります。

 『ベツレヘムの星』なんて言われるのも、この綺麗な星型を見ると頷けます。

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 これは何の花だろうと思いましたが、調べてみるとキイチゴの仲間、たぶん草苺(クサイチゴ)の花のようです。そういえば、このあたりの山々には色々な野苺が見られます。もう少ししたら、赤い果実つけることでしょう。

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 そうそう、珍しい番(つがい)のトカゲを見かけました。このあとすぐに2匹連なって逃げていきましたが。

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 こちらも番で、山の中の砂防ダムに居たカルガモさん。

【写真】2020年4月
【文章】2020年4月

京都の方除けの神社『城南宮』

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 京都の南部、ちょうど名神高速道路の京都南インターの近くに、城南宮という神社がある。古くから、家相などの方角に関する厄除け、『方除け』の神社として知られている。そこから転じて、引っ越しや旅の厄除け、更には交通安全の神様としても信仰されるようになった。

 最近では減っているようだが、昔は京都を走っている自動車の多くに、この城南宮のお守りが貼られていたものだった。全国的にも知られており、各地から車のお祓いに来られるそうだ。

 正面の鳥居、よく見るとちょっと他の神社の形と違うようで、興味深い。

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 境内や庭園の花々でも有名で、桜や梅、椿、藤、躑躅などの名所でもある。特にお花見シーズンなどは混みあうが、冬場などは境内も空いていて静かだ。

 駐車場が無料なので、ハイシーズンは駐車場に入るのも渋滞するが、閑散期にはガラガラで、気軽に訪れて散歩できるのも良い。

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 こちらは本殿。平安遷都の頃に作られた神社、すなわち1200年以上の歴史を持っている神社だと聞くが、本殿や社殿は比較的新しいもののようだった。

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 本殿の裏側をぐるりと一周することができる。

 周囲に小さな社がいくつかあって、各地の神様が祀られていた。

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 こちらが城南宮の参道(たぶん表参道)。写真に見える小さな鳥居のような、いくつかの枝社が点在している。

 城南宮は幕末期の鳥羽・伏見の戦いに於いて、戦端が開かれた場所である。薩摩軍が城南宮に布陣し、参道に配置された大砲を合図として戦いが始まり、城南宮は激戦の地となったそうだ。

 今はそんな熾烈な戦いがあった歴史があったことも想像し難いくらいに、平和で静かで少しばかり趣のある参道である。

【写真】2019年11月
【文章】2019年11月
  
プロフィール
管理人:坂木
ただ行けるところまで行ってみたい。何もなくても構わない。何もないことを見に行く。そんな性癖を勝手に最果(さいはて)志向と名付けた。
職業は会社員。休みのたびにあてもなくフラリ旅に出てしまう。



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