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 オーチャード通りは、デパート等が立ち並ぶシンガポールでも有名なショッピングエリアだ。この長い通りを西に突き抜けて真っ直ぐ進むと、そのままオレンジグローブロードという通りに入る。この写真は繁華街を抜けてオレンジグローブロードに入ったところあたりだ。ちょうど繁華街から居住区に入る境目辺りという印象だ。

 この少し先にはシンガポールのシャングリラホテルがある。私がシンガポールに2ヶ月ほど滞在して仕事をしたときは、そのシャングリラホテルの更に先にあるウィークリーマンションに投宿していた。

 正直、楽な出張ではなく、きつい作業や苦い思いをした記憶が大半を占める。しかし今となっては泣き言や不平・不満、あるいは恨みや後悔なんてものはない。結局のところ、これらの経験は以降の思考や価値観を形成する重要なパーツの一つとなってくれたのだから。そのころの記憶も思い出の欠片の一つである。

 さて、話は変わるが、シンガポールはタバコやゴミのポイ捨てにも厳しく多様な罰金が科され、ゴミの落ちていない綺麗な街だということで有名だった。fineカントリーと揶揄されたりもしていた。fineは『美しい』という意味合いと同時に『罰金』という意味も併せ持っている。今ではどうかはわからないが、私が学生の頃は教科書にも出ていた。

 実際、繁華街であるオーチャード通りには数十メートル毎にゴミ箱は置かれているし、目立つところにゴミが落ちているようなことは少なかった。日本の繁華街よりも圧倒的に綺麗だったと思う。でも地元の人しか行かないようなところに行くと、実はゴミだらけ、というのもよく見られた。

 写真のオレンジグローブロードも、オーチャードの繁華街からそんなに離れてはいない。しかし歩道の隅や脇の茂みの中は、煙草の吸殻や空き箱、あるいはペットボトルなどが結構散乱していた。正直、特に日本や他の国と変わらない。繁華街などが綺麗なのは、実は清掃業者の人がたくさん配置されていて、彼らが頑張っているだけなんじゃないか、と思うほどだ。

 私の個人的な感想だが、シンガポール国民のモラルは高い方だとは思う。が、全国民が他の先進国と比べて著しく高い、というわけでもないと思う。それなりに社会的モラルが高かろうと、罰金があろうと、捨てる奴はどこの国にでもいるのだろう。

【写真】2009年2月
【文章】2018年1月