最果志向 ~放浪家坂木さんの足跡~

この数十年の放浪履歴を元に思ったこと・感じたことなどを訪問者の目線で綴る『旅エッセイ』ブログ。たまに自作の音楽の紹介。

岩石狩り・鉱物狩り

【坂木より】
2016年6月2日開設。現状一日1~2記事の更新です。皆様と『最果(さいはて)志向』と『漂泊の思い』を共有できれば幸いです。たまに昔作った音楽も公開しています。

大理石入りの石が転がる花蓮の海岸

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 台湾東部の花蓮にある太魯閣(タロコ)渓谷周辺は、大理石の産地として有名である。渓谷だけでなく、その周辺でも大理石の鉱脈は多く見られるようだ。

 こちらは花蓮の町はずれの海岸。砂浜ではなく、丸い石がたくさん転がっている海岸だったが、結構たくさんの石に白い結晶の脈が走っているのがおわかりだろうか。これらは大理石を含んだ石である。

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 大理石は簡単に言うと結晶化した石灰岩である。詳しい説明はここでは割愛しておく。一般的に言う大理石は、学術上の大理石の定義よりも広義であったりして、話すと専門的で長くなりすぎてしまう。

 名前は昔の大理国、今の中国雲南省の大理ペー族自治州でたくさん産出されたことに由来する。石材として重宝されてきた歴史があることは、ご存じの通りだろうと思う。マグマの熱によりできるものなので、火山列島である日本でも産出されるところは多い。それに現代では人工で大理石を作ることもできる。

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 海岸の公園にあったちょっとした石垣にも、たくさん白い大理石の脈が走っている石が使われていた。

【写真】2009年12月
【文章】2018年2月

京都の西山散策中に見かけた珍しい石

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 いつものように京都の西山を歩いていた。この時は知っているルートから外れ、新しく踏み慣らされたらしい細い道を入って行ったのだが、どうも途中で獣道のような道すら無くなってしまった。頭の中に地図は入っているので、太陽の位置を元に方角を頼りに道なき山林を分け入ると、見知った場所に出ることができた。

 この石は、そのルートから外れた山林を歩いている時に見つけたものだ。緩やかな沢を降りてきて窪んだところだったと記憶している。その周辺にいくつか良く似た欠片が転がっていたので、どこか上の方から落ちてきて、そこで割れてしまったようにも見えた。それも大昔ではなく、結構近年の話だと思われる。

 石に白い結晶のような脈が走っている。石英か長石あたりに見える。とはいえ、西山周辺は隈なくと言ってよいほどよく歩いているが、今まであまり石英やら長石などを見かけた覚えがない。そもそも泥岩や石灰岩が多く、火成岩をほとんど見かけなかった気がする。

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 この場所にあったいくつかの石だけ、このように白い脈が走ったものだった。周辺を見てみたが、似たような石はなかった。上述の通り、どこか上の方から転がって落ちてきたのなら、沢の上のほうに火成岩の層がむき出しになっているところがあったりするのかも知れない。

 ただしこの場所、半分遭難しているみたいな感じで迷い込んだ山林の中である。だいたいの場所はわかるが、もう一度同じ場所に行ける自信がない。

 とりあえず岩石や鉱物に詳しい方、教えてください…。

【写真】2018年1月
【文章】2018年1月

牡丹石 河南省洛陽でしか取れない世界的な奇石

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 牡丹石は世界的にも珍しい奇石である。中国河南省洛陽の市街から東へ10kmほどにある寇店镇、その中の五龙村(五龍村)の周辺でしか採れないそうだ。ただし上記の写真は洛陽の世界遺産である龍門石窟の近くに設置されていたものだ。

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 牡丹石はしばしば牡丹玉、つまり宝石とも言われるほどに、採れる量も少なくて希少性が高い上、その美しい紋様から観賞用として人気が高い。こちらの写真は洛陽の町中の玉などを扱うお店で見かけたもの。

 もちろん名前の通りの牡丹の花に似た紋様は、人工のものではなく、自然についたものである。十億年以上前に白い部分が星型のような球状に結晶化して、切断した時の断面が花のようになるらしい。

 これは推測だが、白い部分を見ると、雲母のような光沢はないし、石英ともちょっと違うようだ。恐らく斜長石だと思われる。ただ、斜長石や石英、雲母などの斑晶が入っている石は日本でも見ることがあるが、なぜこの周辺で採れる牡丹石だけが、このような花の形になるのかはわからない。

 京都の亀岡では、桜石と呼ばれる奇石が採れる。これも石の中にある雲母の斑晶の断面が桜のように見えることから付いた名前だ。ただ、これも本当に珍しいもので、山の中を歩き回っても簡単に見つけられるものではないのだという。私も亀岡の山中を何度か歩いたことがあり、水晶などは簡単に見つけられたが、桜石には一度もお目にかかったことはない。

【写真】2017年10月
【文章】2018年1月

鍰で作った煉瓦…そもそも鍰とは何?

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 鍰。何だか読めそうで読めない字である。

 一応数十年前に漢字検定一級に合格している身なれど、随分老化しているし、日々勉強しているわけではないので、日常的に身の回りで触れないものについては読み書きできない漢字は増えた。実際、鍰も特定の職業に就いていなければ、一般人が日常的に使うものではない。

 鍰はカラミと読む。と言われても、何の事だかわからない方が多いだろう。スラグあるいは鉱滓(こうさい)と呼ばれるものの一種である。この文字を見れば推測できるかも知れない。

 鉱滓は鉱石から治金対象の金属を取り出した後の残滓であるが、特に非鉄金属の鉱滓を鍰と呼ぶ。写真は銅鉱石から銅を分離させたあとのものだ。

 金属の精錬工程では、高熱で溶かした鉱石を化学的に分離させる。このとき要らなくなった部分を型に流し込んで煉瓦を作ることもあったそうだ。写真は四国の別子銅山のものであるが、足尾銅山でも同様の鍰煉瓦が遺構に残されていると聞く。

 非鉄金属の鉱滓にしても、鉄の鉱滓にしても、実はそのまま野に捨てると、重大な環境汚染を引き起こす可能性がある産業廃棄物である。過去に何度も環境汚染を発生させた歴史もある。金属の精錬における公害としては、鉱滓に加えて、煙害が派手に社会問題になった時期もあった。

 原子力発電所の廃棄物については広く問題が認識されているが、金属産業における廃棄物の問題はあまりにも関心が払われていないようにも見受けられる。たしかに放射能という特性は違うのだが、何かあれば重大な汚染を引き起こすということでは変わらないはずなのだ。

 だから昔に戻そうなんて言う気はない。ただ、我々が経済発展やそれに準じた豊かな暮らしを享受する一方で、目をつぶってきたり、知らないフリをしてきたり、後世に負債を残すようなやり方をしている部分があれば、きちんと知った上で、向き合わなければならないのだろうと思う。そして今に生きる者として、まだまだ知らなければならないことも多いのだと感じる。

【写真】2017年1月
【文章】2017年7月

黒い川

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 今日は亀岡市の山間までバイクで出かけて、山歩きをしてきました。

 普通は亀岡と言えば、嵐山までの保津川下りの始点もある山陰道(国道9号線あるいはJR山陰線)沿いの市街の中心付近を想像します。京都市街からも峠を一つ越えるイメージなので、そんなに遠くはありません。ただし亀岡市は結構広く、市街から西に位置する湯の花温泉、さらに奥では大阪府の能勢と接しています。箕面や能勢の裏側にあたる部分なのです。

 市街から数十分ほど山間の道を走ると、少し開けたところにいくつか集落があったりします。

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 周辺は採石場が多くありました。たぶん写真を撮った場所は亀岡市の採石場の跡地で、前に見える山を越えると南丹市(旧園部町)のようです。

 採石場跡地周辺も少しばかり散策してみましたが、今は役目を終えて、植林が行われているようでした。ただ、あまり素人がウロウロする場所でもなかったと思います。崩れでもしたらかなり危険なので注意をしつつ、長居はせずに退散しています。

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 園部方面へ抜ける山道を見つけて、歩いてみました。

 渓流に沿って山を登ります。お天気の良い日に、小川のせせらぎを聞きながら山歩き、周りには誰もいません。贅沢なものです。

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 ある程度登ると、川が黒くなりました。

 正確に言うと、川底の石に黒いなにかがこびりついているように見えました。油汚れ、ヘドロのようなものにも見えなくもありません。葉っぱの腐ったもの、もしくはコケか藻が底に溜まっているのかとも思いました。

 そこで固い木片でゴリゴリ穿ってみましたが、まったく削れません。どうやらそういった類が付着しているのではないようです。

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 亀岡・園部・能勢の境目のあたりは、昔から錫やタングステン、雲母などが産出されたと聞きます。

 恐らくこの黒い川の上端付近でタングステンあるいは何らかの金属の鉱脈が走っており、それが川の水に流されて、少しずつ川底の石に析出していったのではないかと考えます。

 自然が成す、不自然に見える情景も、これまた自然の一部。面白いものですね。

【写真】2017年4月
【文章】2017年4月


  
プロフィール
管理人:坂木
ただ行けるところまで行ってみたい。何もなくても構わない。何もないことを見に行く。そんな性癖を勝手に最果(さいはて)志向と名付けた。
職業は会社員。休みのたびにあてもなくフラリ旅に出てしまう。



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