最果志向 ~放浪家坂木さんの足跡~

この数十年の放浪履歴を元に思ったこと・感じたことなどを訪問者の目線で綴る『旅エッセイ』ブログ。たまに自作の音楽の紹介。

旅のトラブルやアクシデントは記憶に残りやすい

【坂木より】
2016年6月2日開設。現状一日1~2記事の更新です。皆様と『最果(さいはて)志向』と『漂泊の思い』を共有できれば幸いです。たまに昔作った音楽も公開しています。

中国旅行中に建築現場の大規模火災に遭遇

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 バスで泰山を抱える山東省泰安の街を後にした時だった。確か高鉄泰安駅を過ぎて少しばかり、さらに郊外の山間部に進みかけた頃合いだったと思う。

 道路の脇に火山の噴火のような巨大な黒煙が立ち上っているのを、バスの車窓から見つけた。バスが近づいていると、どうやら噴火などではなく、建設現場から吹き上がっているようだった。

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 もしかしたら特殊な作業などで煙が上がっているのでは、と希望的に考えてみたりもした。しかし脇の道路を走ると、大きな火の手があちこちで上がっているのが見えた。やはり火事だ。しかもかなり大規模である。

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 クレーンにも部分的に引火しているようだった。かなり大規模な火災に間違いない。

 ただし、消防車が止まり始めていて、道路は少し混んでいたものの、渋滞という程でもでもなく、バスはまもなく順調に進み始めた。おそらく火災が発生してから、それほど時間が経っていなかったのだろうと思われる。その割にかなりの火の手が上がっていたのは、やはり建設中の現場に引火しやすいものが置いてあって、一気に広がったのだろうと思ったりもした。

 
 以前から何度か記していることであるが、やはりトラブルやアクシデントなどがあった場合は、その被った不便の大きさに依らず、覚えているものだ。(参照タグの記事:旅のトラブルやアクシデントは記憶に残りやすい

 もちろんトラブルや事件などはないに越したことはないし、自ら飛び込んでいくわけではなく、なるべく避けようと思う。それでも出会うことは多いし、楽しかった記憶よりも残っていたりもする。しかも後に想い出す時には、当時の不愉快だったり怖かったり居たたまれなかったりした想いは薄れ、出来事だけが思い出として昇華していることが多い。人間の『忘れる』ことによる精神衛生上の自己防衛機能だろうとは思うのだが、つくづく人の記憶とは不思議なものである。

【写真】2014年8月
【文章】2018年9月

今日もまたいつもと同じで違う夕暮れ

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 何日か前の自宅の窓からの夕暮れ。
 いつも同じ夕暮れを見ているようですが、過ぎた日と全く同じ空はありません。
 そういえば、昨今こういった自宅からの蒼空や夕暮れを美しいと思いつつ眺める機会が増えました。病気で倒れる前はこのような時間に家に居ることはなかったこともありますが、休日で在宅している時でも、空の美しさに魅入ってゆっくり眺めるなんてことはしなかったように思います。

 仕事をしなくなって1年を過ぎた今から思うと、仕事をしていた時は金銭的には余裕があっても、空の美しさを楽しむような心の余裕は少なかったように思います。もちろん全くなかったわけではありませんが。言わば『生き急いでいる』感じでした。

 今は金銭的あるいは『治るんだろうか』という健康面の不安はあるものの、小さな美を愛でたり、生活の工夫を楽しんだり、療養のための山歩きやジョギングをしたり、今まであまり視界に入っていなかったものが見えてきているようで、療養生活も悪くありません。


 思えば私の半生、どちらかと言うと仕事運や出世運は良くはなかったほうだと思います。不慮の事故や病気で昇進コースから外れたこともありますし、私の放浪屋の性分ゆえに外れたこともあります。冷や飯食らいも1度や2度のことではありません。

 ただ、我が身の不運を嘆くこともありません。冷や飯食らいの生活や経験は、それまでのコースを歩いていた時には見えないものが見えたり、経験できない事が経験できたりして、結果的には人生の幅というか視野が広がりました。コース上をずっと歩いていたら楽な人生だったのかも知れませんが、楽というのは人の思考力や精神力を奪うもので、結果的には現在の私と同じ能力や自我は形成されなかったでしょう。結局『たられば』の話で比較することはできませんが、遠回りに見えてもそうではなかったのかも知れない、というのも良くあることです。

 これは今までの複数の記事に書いた旅のトラブルやアクシデントは記憶に残りやすいというテーマと共通するものだろうと思います。(リンク先はタグで括られた複数の記事です) トラブルやアクシデントがあった方が、その時の経験が残るというのは、人生でも旅でも同じなのかも知れません。

 人間万事塞翁が馬というのは、もしかしたらこういうことを表しているのかも知れません。不運と幸運というのはいつも表裏一体で、一般的には不運と言われることでも受け取り方や活かし方で、人生の変化や新たな経験の扉となるだと思います。

 とはいえ、頻繁に頭がクラクラ来て吐きそうになったりするので、コレだけはなんとかならんかな~って思っています。やっぱり第一の資本は身体です。ただし、放っておいても死に至るような病気ではありません、念のため。

【写真】2017年8月
【文章】2017年8月

中国の観光地の格付けとガッカリ名所巡り

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 中国の観光地をいくつか巡って気が付いたのだが、中国では観光地に格付けがあるようだ。著名な観光地、名所、行楽地などでは漏れなく、写真のような全国旅游景区质量等级评定委员会が評価した格付けが表記されている。中国の国家旅遊局(国家機関)のホームページで調べてみると、この格付けも法律によって定められているらしい。
 ※参考ページ:旅游景区质量等级评定管理办法

 写真は山東省曲阜の孔廟・孔府という孔子に縁のある場所で撮ったものであるが、ここは世界遺産にも指定されている。中国の観光地格付けももちろん最高ランクの5Aである。

 5Aランクは、世界遺産あるいは日本の文化財で言うところの国宝クラスで、ほぼ外れなしの見応えある一級の観光地ばかりである。『私は大勢の人が行くポピュラーな観光地には興味がない』などという天邪鬼な旅人以外は、まず訪れて損はないはずだ。著名なスポットばかりであり、日本のガイドブックなどにも多く記載されている。

 巡ってみて面白かったのが、一つ下の4A(AAAA)ランクである。長い歴史と広大な国土を誇る中国には5Aランクも各地に数多くあり、そのせいか4Aランクを訪問する人は5Aに比べると極端に少なくなるようだ。人が少ないおかげで落ち着いてゆっくりと趣ある街並みを散歩できるような、そんな場所も少なくない。

 ただし、いつでも人が多いが見応えは外れなしの5Aに比べ、4Aのスポットでは訪問者数も見応えも非常に大きな差があるように感じた。上述のように雰囲気を満喫できて5Aよりも良かった、と思えるような場所もあれば、なんでこれが4Aなんだ、と思えるような、あまりにショボい場所もあった。

 中国ガッカリ名所集を作れば、そんな4Aのスポットがそれなりに多数列挙されるような気がする。もちろん4Aはそれなりにいい場所だろうという期待感の裏返しということもある。ただし、そんなガッカリ名所もそれはそれで面白いものだ。旅の思い出は美しいものや素晴らしいものに接した時だけでなく、トラブルや不味い食べ物、奇妙なもの、そしてガッカリしたこと等もまた記憶に残りやすい。それは後に思い出したときに、懐かしさと柔らかな笑みを提供してくれたりするのだ。

【写真】2014年8月
【文章】2017年2月

ラオスでバスに乗って移動していたらパンクしてしまった

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 ラオスでバンビエンから首都ビエンチャンに向かうためバスに乗った。バスといっても大型のものではなく、小型のいわゆるマイクロバスだ。

 ラオスの大動脈である国道13号線を順調に南下していたが、突然バスに異変を感じ、運転手がバスを止めた。どうやらタイヤがパンクしたらしい。運転手はこういったトラブルには慣れっこのようで、手際よくスペアタイヤに交換を始める。数十分後には再び無事に走り出すことができた。

 他の乗客は海外からの旅行客ばかりであったが、日本人は他にはおらず欧州人ばかりだった。そういえば当時ラオスで出会う旅行客は欧州からが多かったように思う。彼らも落ち着いたもので、外に出て煙草を吹かしたり、景色を楽しんだりしていた。ちなみに上記のリンク先の記事の写真もこの時バスから降りて撮ったものだ。

 以前の中国の記事でも触れたが、やはり旅先のトラブルというのは小さなものでも良く覚えているものだ。もちろん旅先では好んで火中の栗を拾うようなことはしないし、極力トラブルを避けようと行動する。それでもトラブルには遭遇する。そして思い出に残るのは、何事もなかった旅ではなく、何かしら無駄なことをしてしまったり、苦労をしたり、体調を崩してしまったり、後になってみれば何かしらトラブルがあった時のことなのだから因果なものだ。

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乗っていたマイクロバス。エアコンはついているのに、あまり効かなくて暑かった。

【写真】2003年8月
【文章】2016年11月

池と化していた承徳のバスターミナル

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 河北省の承徳は、首都北京から北東におよそ230km、バスで3~4時間程度である。清朝の皇帝の避暑地および夏は政務も行われた場所であり、それらの施設群が世界遺産にも登録されている。北京からの日帰りも十分可能な圏内である。
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 バスターミナルに着いて驚いた。北京でも前日の夜に強い雨が降ったが、当日には道中にその名残もなく、すっきり晴れた日だった。だが、バスターミナルは半ば池と化していた。水はけが悪いとか言う問題ではないような気がする。雨が降るたびに池のようになってはたまらない…いや、水はたまるのだが。断っておくが、他のところでは水たまりなどの雨が降った名残すらほとんどなかったし、雨でここだけが大被害を受けたというわけではなかったはずである。

 配管がつまった等の何らかのアクシデントがあったのだとは思うが、なかなか見られない光景だ。やはり旅のちょっとしたトラブルやアクシデントはよく覚えているものである。

【写真】2013年7月
【文章】2016年8月
  
プロフィール
管理人:坂木
ただ行けるところまで行ってみたい。何もなくても構わない。何もないことを見に行く。そんな性癖を勝手に最果(さいはて)志向と名付けた。
職業は会社員。休みのたびにあてもなくフラリ旅に出てしまう。



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