最果志向 ~放浪家坂木さんの足跡~

この数十年の放浪履歴を元に思ったこと・感じたことなどを訪問者の目線で綴る『旅エッセイ』ブログ。たまに自作の音楽の紹介。

海外で標識を観察するのも面白い

【坂木より】
2016年6月2日開設。現状一日1~2記事の更新です。皆様と『最果(さいはて)志向』と『漂泊の思い』を共有できれば幸いです。たまに昔作った音楽も公開しています。

我慢?慢心?怠慢?『慢』の標識

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 恐らく漢字圏の人ではなかったら、意味がわからないかも知れない標識。日本人ならこの標識もなんとなく意味がわかるのかも知れない。

 中国語では『ゆっくり』『遅い』を表す時に「慢」を使う。写真は日本で言うところの『徐行』の標識である。

 日本でもこの意味で使うことはあり、緩慢・慢性などがこれにあたる。しかし日本に於いて『慢』という字はどちらかというと『驕る』という意味に使う場合が多く、そのイメージが強いのではないだろうか。例として挙げれば、慢心・高慢・自慢・傲慢・驕慢・暴慢・我慢、等だ。ちなみに今日では『我慢』は意味の違う用法が多いが、元々は自らを偉いと捉える意味合いの言葉である。

 『慢』というのは、仏教の煩悩の一つである。他人と比較して思い上がり、他人を侮る心を指す。サンスクリット語のMānaに由来しているそうなので、中国を経由するときに漢字が当てられたのだろう。つまり日本に於ける『慢』という漢字に対するイメージは、少なくとも日本独自のものではない。

 ここからは勝手な予想だ。

 恐らく『慢』という漢字が日本にやってきた時、二種類の意味合いを持っていたのだろう。元々の『ゆっくり』という意味と、サンスクリット語のMāna=『驕る』の意味である。しかし日本では前者の意味合いとしては定着せず、慢性・緩慢・怠慢などいくつかの熟語だけが名残として残った、あるいは後世に入ってきた。後者の意味合いは仏教の教えと共に定着し、そのイメージが強くなったのかも知れない。

 つまり、私の勝手な推理が正しければの話ではあるが、中国は元々『ゆっくり』の意味を示す字を、新たな概念Mānaの音を示す当て字として使っただけだから、元々の『ゆっくり』の意味合いが強く残っていて当たり前なのである。日本では元々『ゆっくり』のことを『慢』と言っていたわけではないので、文字を輸入してきたとき、仏教用語として使う慢と言う字を『ゆっくり』の意味には当てはめなかった、ということかも知れない。

 素人が書き散らしているだけなので、この辺りでとどめておく。とりあえず標識の文字ひとつから想像や思考を膨らませてみるのも、また面白いものである。

【写真】2019年1月
【文章】2019年6月

大型貨物自動車通行止

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 こちらは台湾の離島、金門県にて見かけたもの。
※金門県については以前の金門島へ渡った時の記事台湾の離島の記事をご参照ください

 日本でも見かけるものと似ている。
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 対照的なのはトラックの向きである。偶々なのだろうか、それともなにか意味があってのことだろうか。例えば日本が左側通行、台湾は右側通行であることと関係しているのだろうか。

 世界的に見ればどうなのだろう。意識的に見たことはなかったので、欧米などでどうだったかも覚えていない。大抵はほとんど意味のない、取るに足らないことだとわかっていながらも興味が沸いてしまうのは、困った性である…。

【写真】2019年1月
【文章】2019年4月

台湾の街中でしばしば見かける標識 『讓』

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 写真は台湾東部の街・花蓮の街中である。台湾のこういった街の路地などでは、たまにこのような『讓』と書かれた標識を見かける。

 日本人ならなんとなく読めてしまうのではないだろうか。『譲』と言う漢字の旧字体である。譲る(ゆずる)、譲渡(じょうと)などが示す通りの意味だ。

 正確に教わったわけではないが、恐らく「こちらが優先道路ではないですよ」という意味であろうという推測は間違っていないと思う。日本なら一時停止の標識がありそうなものだが、台湾では一時停止まではしなくても良いらしい。しかし日本では標識がなければ、すなわちルールで縛らなければ、自律的にモラルを作ることができないからだと考えられなくもない。

 極端な発想、あるいは単なるこじつけだろうか。いや、これだけならそう思われても仕方ないが、以前の記事にも書いた通り、海外に出てみると日本のルール化が過剰すぎる部分に気付かされることもしばしばある。私的にはこの標識もそんな側面の一つだと思えなくもない。もちろん、他の人が見れば、また違ったことを感じられたり、あるいはなんとも思わない方もいらっしゃることだろう。

 ちなみに日本の道路交通法でも、信号機などの交通整理がない交差点に於ける優先道路の決まりはある。標識もあるが、標識がなくても基本的に車線の多い道路、交差点で車線が遮られないほうの道路が優先、などが決まっているし、同じくらいであった場合は左方から進行してくる方が優先である。

 ただ、教習所で習ったことなどすっかり忘れているのか、ただの横着か、うっかりミスなのか、よくわからないが、優先ではない道路からでも我が物顔で進入してくる車両は少なからず見受けられる。結局、自分が優先道路で徐行義務がないと言っても、そんな小さな正義を振りかざして事故に遭うよりは、見通しのよくない住宅街などでは徐行するくらいでちょうどいいのだろうと思っている。

【写真】2009年12月
【文章】2017年6月

台湾の標識はやっぱり日本人にはわかりやすい

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 漢字が全く読めなければ、赤地に白の文字色から、おそらく何かを禁止しているんだろうなということくらいがわかる程度だと思う。でも漢字を知る日本人ならなんとなくわかるのではないだろうか。

  • 『違規停車』
     停車するのは規則に違ってますってことだな、普通に読めば。
  • 『加強』
     強化している感じがする。
  • 『取締』
     そのまま。
  • 『拖吊』
     ”拖”は日本語にないから読めない。でも”吊”ってあるから、駐車や取締から連想すると、たぶんレッカー移動のことだろうと推測するのは難しくはない。

 ところで、これを大陸の漢字、いわゆる簡体字で書くとこんなかんじ。(並び順は上記と同じ)
  • 违规停车
  • 加强
  • 取缔
  • 拖吊
 まぁなんとなくわかるかな…でもよく言われることだが、やはり省略しすぎた大陸の簡体字よりも、台湾の漢字(いわゆる繁体字)の方が、日本人にはかなり読みやすい。たまに繁体字だから難しい字もあるけれど。
例えば、关(大陸)=関(日本)=關(台湾)とかは、知らなければどちらも難しいのかも知れない。

 この話題は書き始めたら、私のような素人が書いても本一冊ほどの量になってしまうので、また機会があれば少しづつ触れてみることにする。

【写真】2011年12月
【文章】2017年5月

コートダジュールの青空に映える真っ赤な進入禁止の標識

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 以前の記事でも書いた通り、コートダジュールは紺碧海岸というだけはあって、青空を見せることも非常に多いようだ。私が滞在したのは晩秋の一週間程度であったが、ずっと暖かな陽気に包まれた晴れの日だったように思う。仕事で室内にいることも多かったので、思い違いがあるかも知れないが。

 写真はニースから東、モナコとのちょうど中間近くにあるエズの周辺で撮ったもの。エズは海岸からすぐの高い崖の上に広がる山地に街が広がっている。小さいが、中世の面影を残した情緒ある街だ。

 とはいえ、ニースの南西のアンティーブにある要塞の記事でも触れているが、昔はちょうどフランスとサヴォイア公国との境目付近で、この街もその地形的特徴から、サヴォイア側の要塞と化していたらしい。


 そんなエズの街で、青い空と対照的にも見える、赤く映えた標識は、我々も見慣れている進入禁止の標識。

 前から思っていることだが、道路標識というのはどうやって初めに決めたり、スタンダードができたりするのだろう。以前にも紹介した通り、日本では一時停止の標識は独自性のあるものであるし、海外でも独自性のある標識はしばしば見かける。もちろん世界共通的な標識もまたたくさん見かける。

 いずれにしても、信号機の色と共通させているということは容易に推測できるが、赤が禁止、黄が注意・警告、青が許可、という傾向はあるようには思う。

 変なことに興味がある、と思われるのは承知の上だが、こちらの記事でも記した通り、細かな表現の中にも文化の違いを反映していたりすることもあり、標識の違いを紐解くのも結構面白いものだと思ったりする。

【写真】2015年10月
【文章】2017年3月
  
プロフィール
管理人:坂木
ただ行けるところまで行ってみたい。何もなくても構わない。何もないことを見に行く。そんな性癖を勝手に最果(さいはて)志向と名付けた。
職業は会社員。休みのたびにあてもなくフラリ旅に出てしまう。



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