最果志向 ~放浪家坂木さんの足跡~

この数十年の放浪履歴を元に思ったこと・感じたことなどを訪問者の目線で綴る『旅エッセイ』ブログ。たまに自作の音楽の紹介。

路面電車の走る光景

【坂木より】
2016年6月2日開設。現状一日1~2記事の更新です。皆様と『最果(さいはて)志向』と『漂泊の思い』を共有できれば幸いです。たまに昔作った音楽も公開しています。

いろいろな路面電車が走っていて楽しかった函館市内

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 日本には路面電車が走っている都市がいくつかある。北海道の函館もその一つだ。

 面白かったのは函館の路面電車は形式の異なる様々な車輛が走っていたことだ。写真には取り損ねたが、昨今の欧州でよくみられる超低床車も走っていた。

 調べてみると2018年現在で9種類も走っているらしい。

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 以前の富山市電の記事でも触れたが、多くの日本の都市に於いて、市内を走る路面電車はモーダルシフトによって邪魔者扱いされ、廃止されたり縮小されたりしている。残っている都市でも新車両開発・投入などには消極的で、古びた車輛をメンテしながら使い続けていることが多い印象だ。

 そんな中で次々と新型車輛が投入されてきたということは、考えてみれば珍しいように思える。


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 私も函館市内の観光の足として利用した。車両やレールの軋む音やうなるモーターの回転音、Gがかかる感触や揺れ、狭い車輛。普段からこういった路面電車を利用している人には当たり前のことかも知れないが、やはり普通の鉄道車両とは乗り心地が異なって独特の雰囲気があると思う。

 それに加え、私は路面電車には特別なノスタルジィを抱いているのかも知れない。というのも、私は京都の生まれ育ちで、幼少の頃にはまだ京都市内を市電が走っていた。最後の路線が廃止されたのは私が五歳になる頃で、母に連れられて乗った時の記憶がまだ微かに残っている。私にとって路面電車に乗ることは、幼少時の感覚や記憶を呼び起こす鍵なのだ。

 そういえば、今まで制覇しようと思ったこともなくカウントしたこともないが、日本の路面電車が走る都市はすべて訪れたことがあり、その八割くらいには乗車したことがあるような気がする。軽く全線走破されているマニアの方もいらっしゃることだろうとは思うけれど。

【写真】2014年9月
【文章】2018年9月


路面電車の線路にはバラストがありません

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 香港の市街地で、路面電車(トラム)の線路の修復工事をしているところを見かけた。

 日本の路面電車でも同じことではあるが、路面電車の軌道の単純な構造が故に、傷みやすかったりもするのだろうなと思った。

 路面電車の線路には枕木もバラスト(=敷いてある石)もない。これらにはいくつかの役割があるのだが、その中でも『衝撃と重量負荷の吸収』は最も大切と言ってよいかと思う。路面電車に乗った時、突き上げるようなゴツゴツ、ガツンという衝撃を感じたことがある方も多いだろう。あれは車輛のサスペンションの劣化だけが原因ではなく、軌道側に衝撃を吸収するクッションがないことも一因である。

 路面電車の車輛は一般の鉄道車輛と比べればはるかに軽いが、それでも十数トン程度はある。香港の二階建てトラムだともっと重いかも知れない。そんな重量物がそれなりのスピードで走るにもかかわらず、直接地面に備え付けられた細い2本のレールに乗っているだけなのだ。軌道や車両にかかる負荷が相当なものであるのは容易に想像できる。

 以前にも同様のことを書いたことがあるのだが、鉄道に限らず、こうやってメンテナンスをされていたりするのを見ると、大変だなぁと思うとともに、感謝をしたいと思っている。我々が当たり前に享受しているものは、たいてい普段はあまり日の当たる機会が少ない仕事に支えられているものなのだ。とはいえ、工事等で道路が渋滞していたら、イラつくこともあるのだけれど。

【写真】2007年3月
【文章】2018年7月

歩行者天国の真ん中を路面電車が走り抜ける香港の春秧街(チュンヨンストリート)

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 香港島の北角(ノースポイント)、文字通り香港島の北端の付近にある春秧街(チュンヨンストリート)は、歩行者天国となっている道路の真ん中をトラム(路面電車)が走り抜ける。

 北角発着の電車の折り返しのため、メインの大通りから一つ入ったところにあるこの春秧街をグルリと周っていくように線路が敷設してあるのだ。

 かつては露店が線路すれすれ、あるいは線路上まで迫り出し、トラムが警笛を鳴らしながらやって来ると避ける、という状態だったそうだが、写真の2007年当時でもかなり規制されており、さすがに線路上に品物を置いていることはなかった。

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 両脇のアーケードは、昔ながらの市場の雰囲気だった。生鮮や雑貨など、生活にかかわるものを売っている庶民の市場だ。

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 トラムがやってくるとこのような感じ。下町の情緒が残るこの風景には、派手なデコレーションのトラムはちょっと似合わないと感じる。

【写真】2007年3月
【文章】2016年10月

二階建て二階建て二階建て二階建てin香港

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 ※記事タイトルは誤植ではありません。

 香港の路面電車はすべて二階建てであることは以前の記事で紹介したが、市内中心部を走る路線バスも二階建てが多い。ジャッキーチェンの映画『香港国際警察』のシリーズでも何度か二階建て路線バスを舞台としたアクションシーンがあったと思う。

 この道路の幅でも、二階建てのトラムやバスは結構なスピードで、ひっきりなしにガンガン走り抜けていく光景は、なかなか圧巻である。

【写真】2007年3月
【文章】2016年7月

富山の新旧路面電車とモータリゼーションの行く末

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 市営の鉄道を市電と呼ぶことは一般的だと思うが、市内電車あるいは市街電車の略称として、市街を走る路面電車を市電と呼ぶことも多いようだ。富山の市電も市営ではなく民営化されているが、市電と呼ばれている路面電車の一つである。

 市電と言えば、写真左側のような昔ながら路面電車を想像してしまう方も多いだろう。確か東京の都電荒川線も似たような車両だったはずだ。

 現代の日本の地方都市は車中心の社会となってしまった。市街を走る路面電車は風物詩あるいは市民や観光の手軽な足として愛されているのと同時に、渋滞の原因として邪魔者扱いされることもある。モータリゼーションの変化とともに、21世紀に入るくらいまでは市街を走る路面電車は、全国で廃止・縮小の話は多いが延伸・拡大の話は少なかったように思う。新規の車両開発も少なく、未だに昭和中期に作られた車両を運行しているところも多い。

 だが環境負荷や慢性渋滞が問題となっている昨今、市内電車も再注目されてきているようだ。これは日本だけでなく、どちらかというとヨーロッパのほうが積極的にトラムに低床・低環境負荷の新型車両を導入しているように思う。

 私は鉄道車両にはあまり詳しくないので恐縮だが、写真左側の車両はおそらく昭和中期に作られたもの、右側はドイツをはじめとしたヨーロッパで良く見られる最近型の低床車に見受けられるが、日本製なのかどうかは知らない。

 これから先、モータリゼーションが今後どう変遷していくのかはわからない。バンコクでもその影響により運河の水運が減ったことは以前の記事でも触れたが、昨今では渋滞緩和のために、運河の水運もまた見直されていると聞く。市街中心部の渋滞緩和のため、オスロやシンガポール、ロンドンでは特定のエリアに入る車からお金を徴収している。今後も環境負荷なども鑑みられたうえで、地下鉄や高架鉄道、トラム(路面電車)、バスやタクシー、トロリーバス、運河の舟、自動運転車、など様々な移動手段のバランスがとられていくのだろう。

 私には50年後にどうなっているか想像もつかないが、考えてみるのは面白いものである。人も乗れる自家用ドローンが飛び回るまでには、法整備や事故のリスクへの考慮を含めるとまだ時間がかかりそうであるが、そうなると地上はガラガラになったりするのだろうか。

【写真】2011年9月
【文章】2016年7月
  
プロフィール
管理人:坂木
ただ行けるところまで行ってみたい。何もなくても構わない。何もないことを見に行く。そんな性癖を勝手に最果(さいはて)志向と名付けた。
職業は会社員。休みのたびにあてもなくフラリ旅に出てしまう。



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